仕上げ

2011年10月28日

事例421『壁が斜め?』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 愛知、岐阜、三重県で、行ったことがない場所が、ないくらい
 検査で、あちこち行かせていただいています。
 
 今日は、常滑市へ行ったあと、静岡県のある町へ行きます。
 初めて行く町なので、長距離ですが、移動を楽しめそうです。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「壁が斜め?」
 _________________
 
 421

 
 
 ◆写真解説
 
 フローリングの溝と、壁が並行でない。
 フローリングを斜めに貼り出したことが原因。
 
 
 ◆内容説明
 
 近接する、ラインが並行でないと、違和感を感じる。
 
 普通、家は長方形なので、
 フローリングの溝と、壁は並行です。
 
 過去に、基礎が菱形になっていた家があったので
 それかと思ったら、そうではなく
 
 フローリングが、斜めに貼られていた事が分かった。
 
 
 大工さんは途中で気づいたはず、
 見るだけで、並行感覚がおかしくなりそうです。
 
 これを直すには、フロアーのやり替えしかありません。
 すでに完成しているので、大工事です。
 
 
 ◆対策
 
 失敗が、「そのまま通る」と思わせない。
 
 チェック、検査が厳しいと、予防策になります。
 
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 最近、質問で多かった事。それは、
 
 「住宅価格の違いが分からない?」という質問。
 
 
 住宅展示場へ行き、積水ハウスなど大手に見積を取ったあと、
 タマホームなどのローコストメーカーへ行くと、
 ほぼ同じ大きさ、共に長期優良住宅仕様なのに、値段が倍違う。
 
 何がそんなに違うのか、不思議なようです。
 
 確かに、基礎の鉄筋、コンクリートに違いはない。
 躯体だって、木や鉄も特別ではない。
 断熱材もサッシも、市販品。
 
 設備だって、そんなに変わらない。
 
 
 単純に解説しますと、仕様の差を除けば、
 建物の原価はそんなに変わらない。
 一番大きいのは粗利益の額(率)。
 
 実際の数字を書いてしまうと、問題がありそうなので、
 詳細は伏せますが、粗利益の額は、何倍も違います。
 
 私が過去、勤めていたA社は、驚くほどの高利益率でした。
 
 
 粗利益には、販売費や一般管理費が含まれ、
 大手メーカーは、そこに費用がかかっています。
 
 ですから、大手メーカーが儲かっているかと言えば
 全てがそうではありません。経費がかかる体質であり、
 現在は、薄利多売のローコストメーカーの方が、
 儲かっている会社が多いと思います。
 
 
 大手メーカーは、一等地にあるサービスが行き届いた百貨店、
 ローコストメーカーは、価格COMなどのサイト上の店、
 みたいな売り方と思えば、分かりやすでしょうか。
 
 
 どちらが自分に向いているか、
 買うときによく考えると良いです。
 
 これらの詳細は、相談に来た方へお話しております。
 
 
 
 
 ブログの引越しをしました。
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2011年07月05日

事例388『玄関タイルの浮き』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日検査に行った現場
 
 1、エアコンがきいた店舗内
 2、完成済みの家
 3、基礎完成・1階床組工事
 
 この中で一番、暑く不快だったのが2番。
 熱中症になる場所で、
 意外と室内が多い理由がわかりました。
 
 
■(1)今回の事例__________

  「玄関タイルの浮き」
 _________________
 
 388

  
 
 ◆写真解説
 
 玄関タイルを検査したら、
 印(青テープ)の部分が浮いていた。
 
 数も多く、かなりいい加減な施工
 
 
 ◆内容説明
 
 タイルが浮いていると、
 
 目地が剥がれる。
 タイルが割れる。
 
 などの懸念があります。
 
 大手ハウスメーカーでは、社内検査で
 タイルの浮きをチェックするようですが
 大半の業者はノーチェック。
 
 床鳴りと違い、歩いただけではわからない。
 工具などで叩くと、浮きはよくわかる。
 
 (浮きの範囲が僅かであれば、
 指摘しないこともあります)
 
 
 ◆対策
 
 完成時、タイルを叩く検査があることを
 職人が知れば、気をつけて仕事をする。
 
 
===================

■(2)編集後記
 
 
 ここ2週間くらいで、12件の住宅紛争現場に関わった。
 
 紛争の多くは、単純な話が、お互いの主張が複雑に絡み合う。
 結果、話の幅が広がり、泥沼化するケースがほとんど。
 
 12件もあると、事例もいろいろですが、
 今回全てが「業者」VS「個人」という争い。
 
 
 世間的には、「悪者」=業者。
 また、こうでないと欠陥住宅のニュースにはなりません。
 
 ただし、最近は、過剰な要求をしすぎる施主も増えてきた。
 そうなると、個人でも「悪者」になることもある。
 
 いい例が、「モンスター客」。
 世間的には、完全に悪者扱いです。
 
 
 施主は、欠陥の大小に関わらず、被害者意識が働く。
 これは、大金を払っているし、
 消費者保護が、頭にあるからだと思う。
 
 
 住宅の場合は、精密機械と違い、
 現場でオーダーメードで造るもの。
 ある程度の誤差などは、避けれらない一面がある。
 
 そのため、過剰な要求は、認められない事が多い。
 
 
 と言って、泣き寝入りしろと言っているわけではない。
 相手の出方を見て、適正な要求をすることが、
 賢い問題解決方法です。
 
 
 実際には、「適正」、「過剰」の線引きは、素人では難しい。
 
 経験豊富な弁護士など、
 専門家の意見を聞くことも大事です。
 
 
 
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2011年05月17日

事例374『畳裏のかび』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 震災の影響で、完成が遅れていた現場が
 今月かなりの数、完成するようです。
 
 当社は、今週、来週あたりに
 予定が多く入っています。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「畳裏のかび」
 __________________
 
 374

  
 
 ◆写真解説
 
 完成検査で畳を上げたら、下地の合板が濡れていて、
 畳裏にカビが生えていた。(赤丸部)

 
 ◆内容説明
 
 躯体組み立て時、床合板が濡れないように
 ビニールで養生をする。
 
 この養生のジョイントから雨が入り、
 完成間際まで、剥がさなかったために、
 床合板が濡れたままだった。
 
 その上に、畳を置けば、合板は乾かない。
 よって、カビが生える。
 
 今の畳は、内部にポリスチレンフォーム
 などが入っているため、湿気が抜けにくいからです。
 
 
 ◆対策

 雨仕舞いが終わっても
 養生をなかなか剥がさない大工さんがいる。
 
 濡れてなければ、構わないが
 濡れた場合は早期に剥がし、乾かすべきです。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 仕事柄、よく業者から恨みを買う。
 
  「お前が検査して欠陥を見つけたために裁判になった」と
  文句を言われたこともあるし、
  
  分譲住宅の検査で、基準法違反をいくつか指摘したら
  ヤクザが出てきて2000万円払えと言われたこともある。
  
  「他の検査会社は全て問題ないと言ったのに
  最後に、お前が出てきて瑕疵を見つけ、補修費が
  500万円かかった。余計なことしやがって」と
  文句を言われたことなど、書き出したらキリがない。
  
  
  
 先週末、いきなり請求書が届いた。
 そこには「(検査是正)報告書資料作成料」と書かれていた。
 
 新築の工事中の検査で、あまりに指摘が出たために
 腹が立って、送ってきたようだ。
 
 事実として、是正のために作られた報告書はもらっていない。
 社内検査記録のコピー4枚を現場で、
 その他、是正写真を10枚、メールで受け取っただけ。
 
 品質管理は業者の請負契約内の仕事。
 だから、請求書自体は架空・不正請求です。
 
 
 そこは、私が検査に入って指摘をし、是正させなかったら
 かなりの欠陥住宅でした。
 
 最初業者は、普段慣れている保険や確認申請の検査程度と
 思ったのでしょう。実際にやってみると、
 私の検査の厳しさに面食らったと思います。
 
 
 
 私が言いたいことは2つ
 
 1、このような業者は当然、リスト化しています。
   (いずれ社団法人AJIAのHPhttp://www.ajia.or.jp/に掲載予定)
   
   品質に無頓着な業者と契約してはいけない。
   できれば契約する前に、相談していただきたい。
   

 2、検査会社によって検査のレベルは違う。
 
   第三者機関といっても、所詮業界の人がやっている。
   どんな業界でも、はみ出すことは勇気がいる。
   反発覚悟で検査をしている会社は稀です。
   
   
   
 
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2011年05月10日

事例372『仕上げの瑕疵』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 先週、断熱材の検査で、厚さが薄そうな部分を発見。
 それを確かめるために、狭い隙間に指を突っ込んだら
 中指が抜けなくなった。
 
 約5分間くらい、いろいろ試しても、やはり抜けない。
 
 最後は、皮膚を傷めながら、強引に抜きました。
 
 入れるときは簡単に入ったのに、
 不思議でたまりません。
 
 
 
■(1)今回の事例____________

  「仕上げの瑕疵」
 __________________
 
 372

  
 
 ◆写真解説
 
 幅木の高さが合っていない。
 
 出来栄えが劣る、美観損傷型の瑕疵。
 気になる、ならないは個人差がある。

 
 ◆内容説明
 
 以前、新車の納車時、傷のチェックを営業から
 促されたが、面倒なので、適当に見てOKをした。
 
 その直後、運転をして帰るとき、
 メーターパネルのアクリルに、大きな傷が
 あることを発見。
 
 メーターを見るたびに、傷が目に入るが、
 OKと言ってしまった手前、
 そのまま、乗り続けた事があります。
 
 
 建物の場合も、完成時にきちんとチェックしてから
 引渡しを受けないと、
 
 生活してから、ここも、あそこもと、ちょっとした
 傷などが、気になるというケースは多いと思う。
 
 
 全てのメーカーが、仕上げの検査をし
 補修を行っているとは限りません。
 
 施主が傷などを気にしないように、
 チェックの機会を設けず、
 引き渡してしまう会社もある。
 
 住んでから後悔しないために
 よく確認してから引渡しを受けましょう。
 
 
 
 ◆対策

 ネットで評判が悪い、あのメーカーの
 完成仕上げレベルが、よかったりするなど、
 会社の名前だけでは判断できません。
 
 初めてのことなどで、チェックの要領がわからなければ
 経験のある兄弟、友人を誘うか、
 当社のような、業者に対し遠慮しない検査会社に
 同行を求めるのがよいでしょう。
 
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 先日、検査した中古住宅。
 
 驚いたのは、隣地、道路への越境。
 2、3CMとかいうレベルではなく、
 約80CMも越境している。
 
 また、建ペイ率は60%に対し
 それを大幅に超える80%であった。
 
 
 確認申請をごまかせば、
 違法建築であっても、登記できたり、
 固定資産税課も何も言わない。
 
 つまり、当面は何の支障もなく住める。

 縦割り行政が、未だにこのような違法建築を
 蔓延らせる。
 
 基準があっても、抜け道が多ければ意味がない。
 

 
 
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2011年04月15日

事例365『フローリングのカビ』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日、検査に伺った現場で
 スタッフが犬に足を噛まれた。
 
 骨折など、今まで何度か大きな怪我を
 している人で、心配しました。
 
 ジーパンの上からだったのと
 犬が「チワワ」だったため、
 大したことにはなりませんでした。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「フローリングのカビ」
 __________________
 
 365

  
 
 ◆写真解説
 
 工事中、雨で濡れ、乾いていない
 下地の合板の上にフローリングを張り、
 上から養生をしたため、湿気がこもりカビが生えた。

 
 ◆内容説明
 
 最近の木造住宅は、先に1階の床を組んでから
 棟上げをする現場が増えています。
 
 この方法は、長所、短所それぞれあり、
 短所の一つに、屋根が出来上がる前に雨が降ると
 床合板が濡れる事があります。
 
  梅雨時などはよく問題となります。
 
 
 多少濡れたくらいなら
 よく乾かしてフローリングを張ればよいですが、
 工期がなく急いでいると、大工さんが、
 お構いなしに張ってしまうケースもあるようです。
 
 
 下地の合板の湿気が、フローリングを通して上に抜け
 養生で蒸発を遮断されるため、蒸れてカビが生えます。
 
 1回カビが生えると、菌は殺せても
 色は残るため、張替えになるケースが大半です。
 
 
 ◆対策
 
 まずは養生をしっかりする。
 
 養生しても、シートの隙間から
 雨が入ることはあるので、
 
 合板が濡れた場合は、しっかり乾燥をさせる。
 
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 紛争処理依頼がくると、
 相手がどんな業者か知るために、
 とりあえずホームページを見てみる。
 
 
 今週、調べた2件の業者。
 
 ホームページを見ると
 家族みんなが会社を盛り上げていて
 とってもアットホームな感じ。
 
 また、過去建てたお客さんが
 「頼んでよかった、満足です」などと
 言っている感想も載っている。
 
 
 表向きは羊のようですが、
 皮を脱ぐと、その正体は「エゴ丸出しの狼」
 
 
 トラブルになると、明らかに落ち度がある
 にもかかわらず、非を認めない。
 また、施主に話し合いの余地を与えず、
 いきなり弁護士を入れたり、
 書類を改ざんしてまで、主張を通す。
 
 
 ホームページを広告業者などに依頼すると
 当然、売れるためのサイトを作ります。
 
 そうでなければ、外注へ出す意味もないです。
 
 キャッチコピーなどはあくまで、
 売り込みのプロが考えたもの。
 
 内容と実態が違っても仕方ありません。
 
 
 ホームページに載っている「社長の家族」、
 「お客さん」まで、嘘つきのレッテルを貼られないように
 真摯な対応を希望します。
 
 
 どこの会社のことを言っているか、
 公表できないのが残念です。
 
 業者のブラックリストは、
 いずれ社団法人AJIAのホームページで
 公開することになるでしょう。
 
 
 
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2011年03月08日

事例354(シーリング目地幅ゼロ)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今月20日に名古屋第二環状線、
 高針〜名古屋南間が開通します。
 
 事務所は大森ICのすぐ近くにあり、
 緑区、天白区、知多半島方面へのアクセスが
 非常に便利になります。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「シーリング目地幅ゼロ」
 __________________
 
 354

  
 
 ◆写真解説
 
 サイディング工事。
 カットミスにより、窓まわりのシーリング目地幅がゼロ。
 
 防水性やクッションとしての役割を果たさない。
 窓右はきちんと確保されている。

 
 ◆内容説明
 
 サイディングなどの外装材は、
 温度や湿度の影響を受け
 目には見えない収縮をしている。
 
 それを材料の端部で、防水性を兼ねて、
 吸収するのがシーリング材。
 
 
 製造メーカーなどのシーリング工事の基準は
 幅8〜10mm以上。深さ6mm以上。
 
 写真は目地幅0。
 職人がカットミスをして、そのままにした。
 
 サイディングの上にシーリングを塗り、
 目地幅があるように見せかけることが可能だからだろう。
 
 
 見た目は誤魔化せても、触れば目地幅はわかります。
 
 時々検査でやり直し、してもらっています。
 
 
 ◆対策
 
 外装工事中に、気をつけて見れば
 素人でも発見できます。
 
 大手や有名メーカーは、窓まわりにも、
 目地幅を確保する役物を使わせて
 外装工事のミスを防いでいる。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 昨日の夕方、自宅にリフォームの飛び込み営業が来て、
 決定権のある私の予定を、かなりしつこく聞いてきたようです。
 
 どんな営業をするか、仕事内容を隠して、
 見てみたい気もします。
 
 でも、100%依頼しないことは確実。
 相手や自分にとって、時間の無駄なので当然やめます。
 
 
 
 私は、訪問販売で物を買ったことはありません。
 
 過去、一番断るのに苦労したのは、
 前の事務所のとき、右翼と名乗る人が、本を売りに来た。
 
 断るのに1時間くらいかかりました。
 
 このような状況に遭遇したら、
 相手が根負けするまで、はっきり意見を言い、
 粘るしかないですね。
 怖がっていると付け込まれます。
 
 
 こんなことも以前ありました。
 分譲住宅会社が欠陥の是正についての
 打ち合わせの場に、ヤクザを同席させた。
 
 不利な書類へのサインを強要してきましたが、
 1時間以上粘り、サインせずに帰ってきた。
 
 
 
 今の事務所は、玄関がオートロックのためか、
 宗教の勧誘以外、いきなりの訪問者はいません
 
 
 訪問販売が来にくい環境を作るのも大事ですね。
 
 
 
 
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2010年09月24日

事例307(曲がった壁)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 車検のため、代車の軽自動車で1日移動。
 ナビがない以外は特別支障なし。
 
 今日だけで160KM乗って、
 燃費計が示す燃費は20KM/L。
 
 燃費いいですね。
 
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「曲がった壁」
 ________________________
 
 307

 







 
 
 ◆写真解説
 
 壁の石膏ボード。
 
 裏側の何かに当たり、一部だけ反っている。
 このままだと、壁が曲がって仕上がる。
 
 
 ◆内容説明
 
 大工工事、完了時の検査で指摘したもの。
 
 今回は、構造的な問題ではなく、
 美観上の問題。
 
 多少、躯体の不陸や下地の誤差をひろうのは
 仕方がないが、極端すぎる例。
 
 このまま、クロスを貼る予定だったようで
 是正をさせました。
 
 
 完成間際で、お客さんが仕上げが雑と指摘し
 クロスを貼りかえるケースに何度か遭遇しています。
 
 仕上げは大工さんとクロス屋さんの腕次第ですね。
 
 
 
 ◆対策
 
 住宅の現場、まだまだ大工さんが中心。
 そのため、クロス屋さんは大工さんの仕事を批判しにくい
 
 下地が悪くても、目をつぶって
 クロスを施工している現場が多いようです。
 
 この工程でも検査をすることが大事です。
 
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 事務所の比較的近くに
 名古屋市守山スポーツセンターの建設工事現場がある。
 
 今週見たところ、かなり完成に近づいていた。
 
 
 この施設、新聞記事などによると、
 区内の住人からの通報でくいの手抜きが発覚し、
 名古屋市からの改善勧告でくい223本のうち少なくとも
 41本の溶接が不十分で全ての杭を打ちなおしている。
 
 通報がなければ、土の中のことでわからず、
 そのまま完成していたであろう。
 
 そう思うと、この人の通報がいかに重要だったかわかる。
 
 
 姉歯マンション偽装事件後、
 もう不正は無いだろうと思っていると大間違いです。
 
 建築業者は不正を犯すものだとして
 このような現場を監視しているプロが、他にもいるようです。
 
 
 普段、私は戸建て住宅を中心に関わっていますが
 最近はマンションの欠陥相談が多いです。
 
 
 本当に懲りない業界だと思います。
 
 
 
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2010年04月13日

事例259(外壁タイルの段差)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日は書類などの締め切りが3つ。
 
 朝8時から集中しています。

 
 
■(1)今回の事例_________________

  「外壁タイルの段差」
 ________________________
 
 259
 


 


 
 ◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
 
 外壁タイルの段差。
 これでも完成として引き渡されたもの。
 
 納得できるはずがない。


 
 ◆内容説明
 
 これを見て「上手な施工だ」という人は
  いないでしょう。
 
 
 この状態で完成引渡し。
 
  施工した職人。
 
  監理している建築士。
  現場監督。
 
 何を考えているか理解できません。
 恥ずかしいと思わないのでしょうか?
 
 品質に対する意識が低すぎます。
 
 
 
 ◆対策
 
 完成時、チェックせずに引渡しを受け、
 あとで、いろいろ気づくケースがあります。
 
 
 良く確認してから引渡しを受けましょう。

 
 
==========================

■(2)編集後記

 
 今日の例に関連する話をします。
 
 
 検査の種類の中で、
  業者から露骨に嫌な顔されることの一つ。
  
 
 それは、「完成時」仕上げ等のチェック。
 
 指摘として
 ・床のタイルが浮いる
 ・床に穴があいている
 ・トイレのカウンターが斜めに付いている
 ・ドアの建て付けが合ってない
 
 例を挙げればきりがない。
 
 
 補修をかけるのが手間なのか
 
 検査で指摘を受けなければ、
 そのまま引き渡そうとする業者が多い。
 
 以前、室内ドアが枠に当たって閉まらないのに
 「それは普通です」と言った大手分譲業者の営業もいた。
 
 
 
 これでは、職人の腕は上がらず、
 同じ事を繰り返し、
 いつまでたっても品質はよくならない。
 
 
 職人のような職業はダメなところを
 認識させないと腕は上がらない。
 
 
 昔は親方がその役割だったが
 現在は親方も弟子もいない一人親方がほとんど。
 
 監督など誰も指導しないから
  人によっては全く向上がない。
  
 
 
 品質の向上は
 お客、業者、職人・・・皆にとって「いい事」です。
 
 
 慣れ合いの現場をぶち壊すようで恐縮ですが、
 これからも、厳しく指摘したいと思います。
 
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2010年03月02日

事例247(ドアの反り)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日は、検査へ行く前に
  書き上げようと、がんばりました。
  
 
 今回の編集後記は必ず読んでくださいね。
 
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「ドアの変形」
 ________________________
 
 247
 









 
 
 ◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
 
 完成直後、室内ドアの中央部が反って
  閉まらない。製品不良。


 
 ◆内容説明
 
 ドアが反る原因は乾燥、湿気によることが多い。
 
 既製品の内部ドア。
  ほとんどが内部は骨組だけで空洞になっています。
  
 表面の材料か内部の骨組
  どちらかが変形してしまった。
 
 
 どんな製品でも不良品は出ることはあります。
 
 本件はドアを交換してもらいました。
 
 
 
 ◆対策
 
 このような症状は入居初期に出やすい。
 
 
 無理して使っていると
  保証期間が過ぎてしまうので
 
 おかしいと思えば早めに申し出るとよいです。
 
 
 
==========================

■(2)編集後記


 先週土曜日、こんな電話がありました。
 
 
 「お前か!基礎を壊せといっている奴は!」
  「事務所に怒鳴り込みに行ったろか!」
 
 
 来るなら来ればいい
  私は困らない。
 
 ビデオで業者が怒鳴る映像を撮って
  テレビもしくはインターネットで配信できるし、
  内容によってはすぐ、刑事告訴もできる。
 
 実は過去、ヤクザに3回呼び出しを受け、
  交渉を切り抜けることは慣れています。
  

 この人は
 
 建設業の許可がないのに事実上、工事を請け負い、
  基準法に違反する工事をしているのに
 
 この態度。
 
 
 また、この現場を設計監理している建築士も
  私に直接文句を言いたいらしい。
 
 施主から聞いた話では、
  建築士は筋を曲げない私のことを「煽り屋」
  と言っているらしい。
   
 私は法律、基準に沿って意見しているだけ
  
 施主が自分で「いい」と言えば別ですが
  立場上、ダメなものに対し「いい」とは言えません。
 
 
 
 例えば、施主の了解なく「壁耐力」を
  全体に下げて数字的にクリアする計算書を出してきた。
   
 お客は200馬力の車を注文したのに、
  「150馬力にしておきました」みたいなことを
  平気でやっているわけです。
  
 
 
 信じられないかもしれませんが
  未だにこんな業者がいるんです。
 
 
 こんなのに比べたら
  トヨタのリコール対応なんてかなりまし。
 
 最終的に認めて、直すわけですから。
 
 
 この現場もきちんと改善するなら
  今後、私は協力を惜しまないつもりです。
  
 
 
 いつも言っていますが、
  安易に業者を決めたらダメです。
  
 最初から「裏の顔」は決して見せません。
  
 
 
 今、私は「同士の検査会社」などと組んで
  こういう問題を排除しようと行動しています。
  
 
 
 ここで「同士の検査会社」と書いたには理由があります。
 
 実は、検査会社もいろいろ
  どこも同じではないです。
 
 料金の半分以上を上前ではねて、
  設計事務所などへ下請けに出す会社もあります。
 
 ただの下請けでは
  今回のように相手が強く出てきた場合
  対応できないでしょうね。

 
 今回のような話は
  是非、お友達などにも広めて欲しいです。

iekensa at 09:08|PermalinkComments(1)TrackBack(0)

2009年11月10日

事例217(タイルの浮き)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日はバタバタしていて
 火曜日の発行、出来ないかと思いました。
 
 
■(1)今回の事例_________________

 ・「タイルの浮き 」
 ________________________
 
 217
 




 
 
 ◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
 
 タイル目地の割れ。
 原因は右上のタイルが浮いていて
 接着不良で振動するため。
 
 
 ◆内容説明
 
 玄関タイルなど床タイルは
 最近、300mm角などの大きなものが主流。
 
 大きいサイズのタイルは
 施工の際に、接着面に空洞が出来やすく
 空洞が大きいとタイルが浮いた状態となり
 人が歩く振動で目地が割れたり、
 タイル自体が割れることがある。
 
 
 ◆対策
 
 当社は完成時にタイルを1枚づつ叩き、
 音で空洞の有無を調べます。
 
 職人さんはあとで検査する、しないで
 施工時の注意が変わります。
 
 
 
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■(2)編集後記


 事務所移転に伴い、必要なものは
 ほとんどネットで購入しました。
 
 
 そこでわかったことですが
 
 楽天などのショッピングモール経由は
 やはり安心して購入できる。
 
 直接、お店のサイトで注文したものは
 
  看板は注文して2週間経過するのに未だに来ない。
  家具は梱包をあけたら大きく傷付いてた。
  
 など、不備がいろいろ。
 
 
 楽天などはお店が評価を受け公表されるので
 必然的にきちんとしたお店が多いのでしょう。
 
 
 大手ハウスメーカーさんは
 業者を評価しているようです。
 
  仕上がりのレベル
  クレームの数、内容など
 
 評価がいいと仕事が優先して発注されるので
 評価を上げようと職人さんたちの仕事が
 丁寧になるようです。
 
 
 学校の成績、通知表のような制度ですが
 いい影響があれば是非やるべきですね。
 

iekensa at 23:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)