雨漏り

2011年08月30日

事例404『珍しい雨漏り』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 事務所の1階には、大家さんが住んでいて
 常駐管理をしているので
 防犯上など非常に安心しています。
 
 その大家さんが猫を10〜15匹くらい飼っている。
 
 猫は、大家さんだけには懐いていますが、
 その他の人に対しては、近寄ると逃げていく。
 だから、私やスタッフも、触ったことは1度もない。
 
 
 大家さんはそのことを知らないらしく、最近
 掲示板の近くに、「猫と遊んでください」と、
 「ねこじゃらし」を置いた。
 
 当然、使うことはないでしょう。
 
 
 
■(1)今回の事例________

  「珍しい雨漏り」
 ______________ 
 
 404
 
 
 ◆写真解説
 
 玄関ドア枠の横下から水が出ている。
 下から出てくる水の判断は難しい。

 
 ◆内容説明
 
 よくある、上から漏れているものではなく
 下から湧いたような例。
 
 実際に現場を見て、水を掛けたりしたが
 100%原因を断定することは出来なかった。
 
 最終的な処理として、外側の玄関ポーチ側から
 水が、侵入している可能性が高く、
 疑いがある箇所を防水措置した。
 
 
 ◆対策
 
 設計や施工時、玄関の土間部分の防水について、
 通常、あまり気にしない。
 
 雨が降り込まなければいいが、
 雨が多く当たる場所では、
 土間の下地、玄関ドア下部の防水を
 考慮したほうが良い。
 
 
 
=================

■(2)編集後記

 
 今日の朝刊の小さな記事に目がとまりました。
 
 愛知県は29日、積水ハウス名古屋シャーウッド住宅支店
 一級建築士事務所を、建築士法に基づき9月1日から
 3ケ月15日間の閉鎖の監督処分とした。
 
 愛知県によると、同事務所は住宅密集地の防火地域内で、
 本来設計しなければならない耐火建築物ではない木造
 建築物を設計したとして今年5月、国から3ケ月の業務停止
 を受けた。
 
 
 この違反は、積水ハウスだけに限ったことではない。
 大手は、防火性能の内容を、傘下のような
 外壁防火関連のNPOに解釈をさせて、
 間違っていても、正しいと言う会社が多い。
 
 中小の業者では、基準を知らない会社が多い。
 
 
 防火違反は、最近の検査で、かなりの確率で指摘をする。
 
 見せしめに、最大手の積水を処分したにしては
 記事が小さく、TVニュースにもなってない。
 
 
 もう少し、大きく報道されると、
 防火関連の工事がきちんとすると思う。
 
 
 
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2011年04月29日

事例369『バルコニーの立ち上がりが低い』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 GWに入りました。
 
 10連休の会社もあるようですが、
 当社は1日と、3日〜5日の合計4日間が休みです。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「バルコニーの立ち上がりが低い」
 __________________
 
 369

 
 ◆写真解説
 
 バルコニー防水。
 掃きだしサッシ下の立ち上がりが低い。
 
 雨漏りの懸念から120mm以上必要。(瑕疵担保保証の基準)

 
 ◆内容説明
 
 バルコニーに付くサッシの下部は、
 雨漏りしやすい箇所。
 
 立ち上がりが低いほど、出入りは楽ですが、
 雨漏りの危険度は増えます。
 
 
 瑕疵保険で、雨漏りしにくい
 設計、施工基準が定められています。
 
 基準に違反していると、
 雨漏りしても、保険がおりない可能性が高いです。
 
 
 ◆対策
 
 完成してから直すのは大変。
 
 基準を知らない職人さんもいるので
 図面にこれらの数字を記載することが重要。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 ・土地家屋調査士、司法書士に頼まなくても、登記ができる。
 ・弁理士に頼まなくても、特許の申請ができる。
 ・税理士に頼まなくても、税金の申告ができる。
 
 インターネットの情報や、便利なソフトの登場で
 資格者に頼まなくても、自分でできるものが増えてきました。
 
 
 住宅の建築においても
 プロ以上に、基準を勉強している施主さんが最近多い。
 
 資格を取ってから、ほとんど実務を行っていない
 一級建築士よりは確実に詳しい。
 
 こういうお客さんに接すると、私もいい刺激を受けます。
 
 
 こんなお客さんは今後、確実に増えます。
 
 そうなると、品質、基準に不勉強な業者や、
 甘い検査をしている瑕疵保証検査会社は、
 揚げ足を取られるでしょう。
 
 
 
 
 
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2011年03月08日

事例354(シーリング目地幅ゼロ)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今月20日に名古屋第二環状線、
 高針〜名古屋南間が開通します。
 
 事務所は大森ICのすぐ近くにあり、
 緑区、天白区、知多半島方面へのアクセスが
 非常に便利になります。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「シーリング目地幅ゼロ」
 __________________
 
 354

  
 
 ◆写真解説
 
 サイディング工事。
 カットミスにより、窓まわりのシーリング目地幅がゼロ。
 
 防水性やクッションとしての役割を果たさない。
 窓右はきちんと確保されている。

 
 ◆内容説明
 
 サイディングなどの外装材は、
 温度や湿度の影響を受け
 目には見えない収縮をしている。
 
 それを材料の端部で、防水性を兼ねて、
 吸収するのがシーリング材。
 
 
 製造メーカーなどのシーリング工事の基準は
 幅8〜10mm以上。深さ6mm以上。
 
 写真は目地幅0。
 職人がカットミスをして、そのままにした。
 
 サイディングの上にシーリングを塗り、
 目地幅があるように見せかけることが可能だからだろう。
 
 
 見た目は誤魔化せても、触れば目地幅はわかります。
 
 時々検査でやり直し、してもらっています。
 
 
 ◆対策
 
 外装工事中に、気をつけて見れば
 素人でも発見できます。
 
 大手や有名メーカーは、窓まわりにも、
 目地幅を確保する役物を使わせて
 外装工事のミスを防いでいる。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 昨日の夕方、自宅にリフォームの飛び込み営業が来て、
 決定権のある私の予定を、かなりしつこく聞いてきたようです。
 
 どんな営業をするか、仕事内容を隠して、
 見てみたい気もします。
 
 でも、100%依頼しないことは確実。
 相手や自分にとって、時間の無駄なので当然やめます。
 
 
 
 私は、訪問販売で物を買ったことはありません。
 
 過去、一番断るのに苦労したのは、
 前の事務所のとき、右翼と名乗る人が、本を売りに来た。
 
 断るのに1時間くらいかかりました。
 
 このような状況に遭遇したら、
 相手が根負けするまで、はっきり意見を言い、
 粘るしかないですね。
 怖がっていると付け込まれます。
 
 
 こんなことも以前ありました。
 分譲住宅会社が欠陥の是正についての
 打ち合わせの場に、ヤクザを同席させた。
 
 不利な書類へのサインを強要してきましたが、
 1時間以上粘り、サインせずに帰ってきた。
 
 
 
 今の事務所は、玄関がオートロックのためか、
 宗教の勧誘以外、いきなりの訪問者はいません
 
 
 訪問販売が来にくい環境を作るのも大事ですね。
 
 
 
 
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2011年01月28日

事例343(基礎破壊)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 鳥インフルエンザが広がっています。
 
 私は愛知県豊橋市出身。
 中学生のとき、同級生に養鶏農家の子がいたこともあり
 気になるニュースです。
 
 殺処分以外の対策方法が、確立されるといいですね。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「基礎破壊」
 ________________________
 
 343

  







 
 ◆写真解説
 
 配管を通すために、基礎を破壊した。
 
 鉄筋が露出し錆びている。
 
 
 ◆内容説明
 
 配管を通さないと生活できないが、
 基礎を破壊してはいけない。
 
 先回同様、行き当たりばったりの施工で
 配管計画を考慮せずに基礎を造った。
 
 写真をよく見ると
 基礎の天端の施工も雑です。
 
 
 簡単な図面しか作成せず、
 職人任せで造ると、このようになります。
 
 
 ◆対策
 
 最近は、長期優良住宅仕様などで
 配管の施工方法も意識されてきました。
 
 設備配管図面を、あらかじめ書かせましょう。
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 昨日受けた相談を紹介します。
 
 
 3年前に購入した分譲住宅。
 アフターサービスが一切ない。
 
 床下などは見てないが、
 素人でもわかる箇所で、いろいろ不備が発覚している。
 
 業者へ言っても、対応する気はない。
 現在一部、自費で補修している。
 
 そのため、当社に家全体を調べてもらい
 業者と折衝したいという内容でした。
 
 
 この家を建てた業者は、株式も公開している大手分譲メーカー。
 アフターサービスがないとは知らず、相談者は購入してしまった。
 
 
 
 家は同じメーカーで2度買う(建てる)ことは、かなり稀です。
 だから、不動産業者は既存客よりも、新規顧客を大事にする。
 
 分譲住宅の場合、営業を地元不動産屋に任せるケースも多く、
 その場合、建築したメーカーの担当者とは、数回会う程度です。
 
 購入後不具合が出て、
 顔見知りになった不動産屋に申し出ても、
 アフターの対応はしてくれない。
 
 
 相談者は最後に、こう言っていました。
 
 「補修費用が、かなりかさんでしまった、
  カノムの検査を受けてから買えばよかった」
 
 
 
 安いから仕方がないと、割り切れない方は
 購入時によく考えたほうがいい。
 
 
 
 
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2011年01月21日

事例341(雨漏りで壁が腐った)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 先日、東名浜名湖SAで
 車に寄ってきて、強引にDVDを売りつける
 怪しい男に、しつこくからまれた。
 
 買わずに、追い返しましたが
 これで2度目の体験。
 
 
 夜や、昼間でも人目に付きにくい場所が
 狙われるようです。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「雨漏りで壁が腐った」
 ________________________
 
 341

 






 
 
 ◆写真解説
 
 外部リフォーム工事後、雨漏りが発生。
 壁をめくったら内部が腐っていた。
 
 
 ◆内容説明
 
 雨漏りの原因は、
 外壁と屋根の取り合い部の板金工事ミス。
 
 柱、土台が腐り
 シロアリの被害も出た。
 
 
 ここまでの被害になった原因は、発見の遅れ。
 
 内壁に、カビが出てたときは、
 雨漏り発生から5年以上経過していた。
 
 断熱材などが水を吸い、
 表面に症状が出るのが、遅れたためです。
 
 
 業者へ連絡をしたが、すでに倒産していて
 自己費用での補修となりました。
 
 
 ◆対策
 
 今回は明らかな施工不良であり、
 職人が勝手に判断してやったと思われる。
 
 リフォーム会社によっては
 図面も書かずに、全て職人任せの場合もある。
 
 
 図面や現場でおさまりを指示するなど
 計画性を持って施工することが大事。
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 今週、裁判の証拠出しに行ってきた。
 
 内容が設備中心だったため、
 水道職人の協力を得た。
 
 結果、疑問が全て解決しました。
 
 
 毎日、専門的にやっている職人、業者はその道のプロ。
 私は必要であれば、彼らに積極的に質問をする。
 
 しかし、建築士以外の意見、見解は
 証拠にならないと主張する、年配の建築士がいる。
 
 この人は設計、施工、住宅からビル、リフォーム、
 設備や住宅ローンなど
 建築に関わる全てが専門らしい。
 
 医者で言えば、外科、整形外科、内科、皮膚科、眼科、
 産婦人科、耳鼻咽喉科、小児科全てが専門みたいなもの。
 
 
 確かに、何が得意なのか、わからないくらい
 何でも首を突っ込むが、
 不得意と思われるものは、
 明らかにおかしなことを言っている。
 
 
 
 建築士に限らず、
 資格だけで専門家を判断したらダメです。
 
 何が得意か、その経験は確かか、見極めましょう。

  
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2011年01月14日

事例339(FRP防水の浮き)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今朝、現場の仮設水道が凍結するくらい寒かった。
 
 でも、明日はもっと寒いらしい。
 
 しばらくは、コンクリートの養生などに
 気を使う寒さが、続きそうです。
 
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「FRP防水の浮き」
 ________________________
 
 339

 







 
 
 ◆写真解説
 
 新築、バルコニーFRP防水の浮き。
 
 内部に空気が入り、表面が膨らんでいる。
 押せばへこむため、亀裂が出やすい。

 
 ◆内容説明
 
 多くの木造住宅のバルコニー防水で
 使われるFRP防水。
 
 FRP防水を知らない方は下記がわかりやすい。
 http://www.frp-zone.com/bousui_kouji4-1.html
 
 
 この浮きは、何らかの施工不良によって
 部分的に下地と接着していない。
 
 放っておくと、亀裂が入り、雨漏りの恐れがある。
 
 
 雨漏りにおいては、10年間の瑕疵担保保証があるし、
 防水会社独自の10年保証もある。
 
 ただし、施工不良と判断されて、保険が使えなかった
 施工業者が倒産するリスクもある。
 
 早めの処置が必要です。
 
 
 ◆対策
 
 完成時、きれいに掃除された状態で
 仕上げの確認をする。
 
 入居後、定期的に自分自身で表面をチェックする。
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 自宅近くに、昨年6月に完成した
 レオパレス21の単身者アパート。
 
  まだ、12世帯中2世帯しか住んでいない。

 
 また、別の地域で見た築7年くらいの
 積水ハウスの世帯向けアパートは、
 
  8世帯中1世帯しか入居していない。
  
  
 どちらも、名古屋中心部へ30分以内で行ける
 駅から徒歩10分以内の立地。
 
 
 雇用不安、少子化、空家率の増加、
 新築住宅が安く買えるなどの状況でも
 
 新築賃貸住宅はまだ多く建てられている。
 
 
 
 以前、アパートを5棟ほど経営している大家さん
 から聞いた言葉。
 
 「アパートを建てることで、
  リスクなく儲かるのは業者、銀行、管理会社。
 
  業者に丸投げではなく、きちんと自分で考えて建てないと
  将来空室が増えて、損をする。
 
  まだ土地はたくさんあり、営業がひっきりなしに来るけど、
  立地が悪いので、もうこれ以上は建てるつもりはない」
 
 
 
 このように、家は何度か建てる事で、
 素人でも詳しくなる。
 
  だから、初回は特に、慎重になるべきです。
  
 
 
 不動産業界に携わる人たちに、プロの倫理があれば
 失敗する確率は低くなるでしょう。
 
 しかし、自己利益を優先したり、
 顧客より、業界で不評を買わないことを重視する
 プロが多いのが現状です。
 
 
 
 
 
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2010年12月07日

事例328(シーリング施工忘れ)

 こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今月は、週初めに比較的時間の余裕があります。
 
 今日は火曜日、現場予定に余裕があっても、
 週末に溜まった書類があり、
 それの処理に追われ、忙しいです。
 
  
 
■(1)今回の事例_________________

  「シーリング施工忘れ」
 ________________________
 
 328

 







 
 
 ◆写真解説
 
 部分的に外壁目地のシーリング施工を忘れた。
 シーリングがないと、外壁内へ雨が入る。
 
 
 ◆内容説明
 
 シーリング。
 
 コーキングとも言い。種類はいくつかある。
 内容をまとめたサイトを見つけたので紹介しておきます。
  http://www.epaint.jp/ePusefull/ePusefull_04.htm
 
 
 本例は、職人が施工を忘れ、
 誰も気が付かなかったようです。
 
 外周をぐるっと見るだけで、気が付くはずなのに
 全く検査されていない証拠です。
 
 
 ◆対策
 
 シーリングは防水上、重要なもの。
 足場を解体する前に全体をチェックすることが大事です。
 
 
 
==============================

■(2)編集後記
 
 
  タマホームが分譲住宅を手掛ける。
 
 この記事を見て思ったことは・・・
 
  「欠陥住宅が増えないか?」
  
 ※(地域による品質の差があり、
  きちんと施工している支店もあります)
  
  
 一般的に分譲住宅は、注文住宅に比べ、
 欠陥住宅である確率は高い。
 これは私の、過去のデータからも間違いない。
 
 そう言われる要因は、
 
 ・職人単価が注文住宅より安い。(コストの相対性)
 ・突貫工事並みに早く造る。
 ・建築主は自社であるため、気を使わずに造れる、などから。
 
 また、よく私が業者から聞く言葉は
 「分譲だから仕方がない」
 
 造る側がこのように思っていては、いいものはできない。
 
 
 欠陥の確率の高い分譲住宅を、掴みたくなかったら
 何としても土地を手に入れるかしかない。
 
 いい更地が無ければ、
 中古住宅を買い、解体するのがいいかもしれない。
 
 
 
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2010年09月28日

事例308(床下、雨水侵入)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 昨日、予定が5件。
 その処理に時間がかかり、まだ仕事中。
 
 明日も余裕がないため、今日は深夜の発送です。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「床下、雨水侵入」
 ________________________
 
 308

 








 
 ◆写真解説
 
 基礎の打ち継ぎ部から床下に雨水が浸入。
 
 基礎内に通気はあるが
 湿気がたまり、木が湿気る。
 
 
 ◆内容説明
 
 今年に入り、本例の相談を5件は受けた。
 
  よくある事例です。
 
 
 床下に水が溜まる例として、
 ・給排水菅からの漏れ
 ・雨水、地下水の浸入  がある。
 
 気になるのはやはり、躯体への影響。
 
 早期に気づいて対応すれば良いが、
 木材が吸って、木がカビる、釘などが錆びる
 
 などの症状が出ることがある。
 
 
 時々、結露だから仕方がないと逃げる業者がいるが
 通常、結露では写真ほどの水は溜まらないし、
 夏場で基礎表面が床下の気温より冷たくならないと
 結露は起きない。
 
 氷を入れたコップを見れば
 結露の原理がわかります。
 
 
 ◆対策
 
 定期的な点検が有効です。
 
 地下水の浸入は
 水位が高くなる夏場だけ、水が入ることがある。
 また、水漏れはいつおきるかわからない。
 年2回くらい床下点検口をあけることをお薦めします。
 
 
===========================

■(2)編集後記
 
 
 「手抜き!骨抜き!5割抜き!!」
 
 岩山健一さんのブログの言葉に共感。
 http://ameblo.jp/jikenbo100/entry-10658621147.html

 
 特に、5割抜き・・・粗利率5割は
 現場でいくつか感じていましたし、
 私は大手ハウスメーカーに居たので
 このことは当然知っていました。
 
 また、検査業務を始めて、いろいろな現場を見るようになり
 さらに深く知ることができています。
 
 
 一概に比較はできませんが
 ある大手ハウスメーカーと
 安さで有名なタマホームを比べてみると
 
 
 基礎はタマホームの方が鉄筋量が多い。
 
 躯体、設備、サッシ、内部ドア、仕上げ材で差はない。
 
 職人単価だって大差ないはず。

 
 
 家を買う人が、高くても大手メーカーへ依頼する理由は
 大手の安心、ブランドを買っていると思う。
 
 現場管理の人件費などがタマホームよりかかることを
 納得していると思うが、
 
  そこも本当にいい加減な会社がある。
  
 そうなると、5割抜きが納得できなくなる。
 
 
 住宅メーカーのブランドは
 企業側がつくり、信じ込ませている部分がある。
 
 消費者が抱く「大手ハウスメーカー」のイメージは
 いい会社、良くない会社が一緒になってしまっている。
 
 
 一生に一度の買い物だけに、はずれをつかまないよう
 きちんと見極める事が大事です。
 
 
 
 
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2010年07月30日

事例290(鉄骨の雨漏り)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 理由はわかりませんが、
 最近、検査が金曜に集中します。
 
 
 今日も朝から4件、現場を見てきました。
 
 
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「鉄骨の雨漏り」
 ________________________
 
 290

 








 
 
 ◆写真解説
 
 鉄骨造、雨漏りによる
 鉄骨のさびと下地の木の腐り。
 
 
 木がこの状態では、下地の役割を果たせず、
 壁が落ちた。

 
 ◆内容説明
 
 壁内の雨漏り。
 
 
 外壁に異変が起きて、内部を確かめたら
 写真のような状況であった。
 
 気が付くのが遅れた理由は、
 内部で断熱材などが水を吸っていたから。
 
 
 発見が遅れると
 癌のように気づいたときには
 
 致命的になっていることがある。
  
 気密化する住宅が増えれば
 このような現象も増えるかもしれません。
 
 
 
 ◆対策
 
 外壁下地の防水工事をきちんとおこなう。
 
 
 雨漏りは瑕疵保証の対象ですが
 この部分の検査は保険会社ではおこなわない。
 
 あとから見えなくなる部分、
 職人任せにせずにきちんと検査しましょう。
 
 
==========================

■(2)編集後記

 
 ・コンクリートにヒビが入った。
 ・雨が漏った。
 ・部屋が湿気る。
 
 など、いろいろな調査依頼がきます。
 
 
 これらの原因のほとんどは
  担当者の「無知」による設計、施工ミス。
  
 
 依頼する側はプロに頼んでいるため
 何でプロが無知なのか理解できないようです。
 
 
 無知をなくすには経験が一番。
 本などで得た知識は、忘れやすいから。
 
 
 過去に雨漏りで痛い目にあった人は雨漏りに注意するように
 
 その担当者の経験、知識によって失敗の確率はかわります。
 
 
 
 もちろん私の仕事も経験が大事。
 
  
 スポーツで強い相手と試合しないと強くならないように
 簡単な仕事だけしていては向上はない。
 
  かなり難しい内容の依頼、
  相手が「質の悪い業者」の依頼が、最近多いですが
  
 これも経験だと思い、選別することなく引き受けています。
 
 

 
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2009年12月01日

事例223(FRP防水 トップコート剥離)


こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 午前中、中央高速の春日井ICから多治見IC間で
 
 運転しながらですが
 きれいな紅葉を見ることができました。
 
 
 
■(1)今回の事例_________________

 ・「FRP防水 トップコート剥離」
 ________________________
 
 223

 




 
 
 ◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
 
 バルコニーFRP防水、
 トップコート(表面塗料)の剥がれ。
 築数年での剥がれで施工不良が原因?

 
 ◆内容説明
 
 木造住宅のバルコニー防水で主流のFRP
 
 ※FRP=繊維強化プラスチック
  (Fiber Reinforced Plastic) の略
 
 
 その表面に保護や色付け、滑り止めの役割で
 塗られる「トップコート」の剥離。
 
 
 防水面は10年保証が義務付けられている部分
 数年で写真のような広範囲の剥離は
 明らかに施工不良でしょう。
 

 
 ◆対策
 
 重要な防水作業。
 検査で作業に一部始終立ち会うと
 かなりの時間になります。
 
 通常は下地か作業中、
 又は完成後しか検査はしません。
 そのため、施工技術の高い業者選びが重要です。
 
 
 
 
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■(2)編集後記

 
 不動産(自分の家含め)を買うか借りるか
 
 そんな論議を先週、雑談の中で、
 ファイナンシャルプランナーとしました。
 
 考えは全く正反対でしたが、
 いろいろな意見があっていいと思います。
 
 
 週末読んだ本で、
 私と同じ考えのことがかいてありました。
 
 その本は「サラリーマンのためのお金のサバイバル術」
  朝日新書  岡本史郎著  777円
   
 
 ・損か得かは「不動産の値上がりが期待できるか」
 ・無理してまで買わない など
 
 
 この他に私が仕事柄感じることは
 家を買うと以下2つのリスクを負う可能性がある。
 
 ・家にいろんな意味で縛られる。
 ・家が人生の重荷になる。
 
 具体的な状況としては
 
 ・売りたくても安い値段でしか売れない。
 ・補修費の捻出が不可能・・劣化して地震で潰れる不安。
 ・欠陥住宅を掴んだ。
 
 
 など、どちらにしても
 チラシに飛びつくなどの衝動買いは避け
 よく考えて買うことが大事です。

iekensa at 14:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)