断熱材

2011年11月15日

事例426『勾配天井 断熱材の隙間』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 夏頃、着工が多かった影響なのか、
 今月も、完成する現場が多いようです。
 
 当社も今月は、完成物件が多い。
 
 新築検査の手持ち数が、一気に減る感じです。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「勾配天井 断熱材の隙間」
 __________________
 
 426

 
 
 
 ◆写真解説
 
 勾配天井断熱材。施工がずさんで、隙間だらけ。
 夏場の暑さ、冬場の結露の懸念がある。
 
 
 ◆内容説明
 
 勾配天井の断熱材は、あとからでは見えない。
 
 写真は、赤外線サーモグラフィーカメラで隙間を発見。
 やりかえ工事の時の写真です。
 
 
 断熱材は隙間なく施工することが基本です。
 中には「隙間は仕方がない」と、開き直る業者もいます。
 
 それは、直したくないための言い訳に過ぎません。
 丁寧に施工すれば、隙間は必要最小限で済みます。
 
 
 ◆対策
 
 パック式のロックウールやグラスウールの場合、
 天井下地が邪魔して、隙間が出やすいケースもある。
 
 設計の時に、納まり、施工方法を検討するとよい。
 
 
====================

■(2)編集後記


 寒くなってきました。
 
 今年、断熱を意識して家を購入された方は、
 どれだけ家が暖かいか、楽しみですね。
 
 
 「省エネルギー対策等級」が断熱、省エネ性能の
 目安になりますが、これに騙されてはいけません。
 
 最高等級4だと言っても、性能は同じではありません。
 
 中には、この家は、昔の家とそう変わらないだろうと
 いう家もあります。
 有名メーカーでは、S社など。
 
 
 「省エネルギー対策等級」の基準は、言葉では
 厳しい事が書かれていますが、
 緩和措置のような抜け道がたくさんあり、
 何とでもなるのが現状です。
 
 さらに、現場のチェックはない。
 
 
 そのあたりをきちんと見分けられないと
 買ってから後悔します。
 
 
 断熱を、あとから改善することは、非常に困難です。
 
 
 
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2011年10月21日

事例419『床下点検口の断熱』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 昨日、健康診断を受けました。
 
 忙しいと、つい先送りしそうになりますが、
 身近で、ガンになった人がいたので、
 今年は意識が違いました。
 
 それにしても、バリウムは、あとの始末が悪い。
 お腹の調子が夜まで悪かったです。
 
 ガンになった人のブログ
 http://blog.livedoor.jp/aoyamaburogu/
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「床下点検口の断熱」
 __________________
 
 419

 
 
 
 ◆写真解説
 
 高断熱仕様の家なのに、床下点検口蓋に断熱材がない。
 
 断熱材は、隙間なく施工することが基本です。
 
 
 ◆内容説明
 
 長期優良住宅、フラット35Sの仕様で当たり前になった
 「省エネルギー対策等級4」
 
 ある有名メーカーの現場で、
 この仕様を選択しているにもかかわらず、
 床下点検口に断熱材がなかったり、
 その他、床下断熱材の隙間も多数あった。
 
 
 検査で指摘すると、「当社はこれで認定を受けている」とか、
 「計算値で問題がないことを確認した」などという
 答えが返ってきて、修理する気はない。
 
 
 検査で見ていると、
 ローコストメーカーほど、基準を忠実に守ろうとし、
 大手ほど、勝手な解釈で仕様を落とす。
 
 知識があるわけですが、、買う側からすれば、
 そんなことに、知恵を働かせて欲しくないですね。
 
 
 このメーカーは、営業的なブランドづくりに一生懸命。
 
 些細な品質をいい加減にしているようでは
 所詮、本物のブランドではない。
 
 
 ◆対策
 
 断熱性能への影響からすれば、わずかなもの。
 と割り切れない場合は、
 あらかじめ設計図書で、仕様を確認すべきです。
 
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 先日、確認申請の完成検査と一緒になった。
 
 たまたま、施主さんも居て、
 興味があるということで、施主さんは完成検査員に付いて歩いた。
 
 検査員は図面を開きながら、各部屋を見ただけ。
 時間にしたら、約5分で完了。
 
 
 施主さんの感想は
 「あんなに簡単な検査だとは思わなかった。
  完成検査料32.000円の価値はない」
 
 
 法律で決められた制度で、施主さんにしてみたら、
 きちんとしているというイメージが、強かったようです。
 
 昔、このあたりの事情をよく知っているお客さんが居ました。
 その方が言うには、
 やってもやらなくても、同じ検査。
 検査済証の紙切れが要らないなら、お金の無駄だからやらない。
 
 
 皆が、そのように思い始めたら、
 確認検査制度は、良くなる方へ改善されるでしょう。
 
 
 
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2011年07月26日

事例394『床下断熱材の落下』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 最近、急な依頼が殺到しています。
 
 ・今日、明日来て欲しい。
 ・今日中に回答が欲しいなど、
 
 トラブルは突然起きるので、仕方がないですね。
 できるだけ、希望に沿っていきたいと思います。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「床下断熱材の落下」
 __________________
 
 394

  
 ◆写真解説
 
 断熱材を、釘で支える簡易な留め方をしていたため
 
 完成後、木の痩せや、振動によって多くが落下。

 
 ◆内容説明
 
 何度か紹介している事例。
 
 固定方法が簡易すぎたため、
 完成後に、ほとんどが落下した。
 
 
 これは、繊維系より、板状の断熱材で起きやすい。
 
 断熱材に、専用の受け金具が付いている場合もあるが、
 それでも、落ちているケースは多い。
 
 
 工事中の検査で異常が無くても
 経年変化で落下することがある。
 
 完成後の初期に起きやすく、
 1年点検などで確認するとよいです。
 
 
 
 ◆対策
 
 受けを頑丈にすることで、
 これは大幅に改善される。
 
 
 
==================

■(2)編集後記
 
 
 「業者が開き直っている。説得して欲しい」
 
 このところ、この手の相談が増えています。
 
 
 明らかな瑕疵があれば、それも可能です。
 ただし、明らかな瑕疵でも、素直に認めないのが悪徳業者。
 
 大金を払うお客の言うことも聞かない悪徳業者が
 契約関係のない、私の言うことなんて
 素直に聞くわけがないです。
 
 検査や裁判となれば、とことんお付き合いできます。
 
 
 この手の業者とは、契約しないことが一番。
 でも、それが最初から見抜けたら、皆苦労しません。
 
 予防策として、トラブルに備え、
 契約内容を、きちんとしておくことが大事です。
 
 特に
 ・施工基準
 ・瑕疵担保の内容、期間
 ・瑕疵補修方法

 などを、しっかり約款の内容に盛り込みましょう。
 
 
 工事途中からでもいいので、
 おかしいと思ったら、諦めないことが大事です。
 
 
 諦めたらそれ以上の進展は、絶対にありません。
 
 
 
 
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2011年06月28日

事例386『断熱材のごまかし』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 先週から非常に暑くなりました。
 これから3ヶ月、現場へ出る者にとっては辛い季節です。
 
 現在、アシスタント的なスタッフの増員を考えています。
 
 採用の際、意外とハードルになるのが
 夏場の暑さ。
 
 現場へも行ってもらうので、暑さ、寒さに弱い人、
 日焼けや汗だくになるのが嫌な人は、当社に向きません。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「断熱材のごまかし」
 __________________
 
 386

 
 
 ◆写真解説
 
 天井断熱材。図面では2重敷を指示。
 検査で1枚目をめくったら2枚目がなかった。

 
 ◆内容説明
 
 省エネルギー対策等級4仕様が増え、
 高断熱仕様の家が増えています。
 
 最上階の断熱材の厚さが100mm2重
 という仕様も、多く見かけます。
 
 
 写真は、高性能グラスウール16K100mm2重の仕様
 のところ、現場は1重しか敷かれていなかった。
 
 
 うっかりミスなのか、故意かは不明。
 
 
 
 ◆対策
 
 2重敷の場合は、下から見るだけではわからない。
 
 実際にさわって確かめる必要がある。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 エコポイント終了の影響か、震災の影響か、
 わかりませんけど、現在、注文住宅の着工が多いようです。
 
 景気がいい話しは、今の日本にとっては、良いことで
 うれしく思えます。
 
 
 私もこの影響で、新築検査が忙しくなると思っていたら
 今月は、紛争関係の仕事が集中し、
 現在もまだ、かなりの仕事を溜めています。
 
 
 紛争は、すぐに解決すれば手離れは早い。
 しかし、何割かは裁判などへ発展するため、
 期間が長いお付き合いになり、件数も累積します。
 


 最近の紛争になった時の業者の対応として
 下記のように2極化していると感じます。
 
 
 ・過剰でも、施主が納得するまで補修に応じる業者
 
 ・欠陥が明らかでも、弁護士を代理人に立て、責任回避する業者
 
 
 業者を選ぶときに、
 どっちの業者なんだろうと、考えてみると良いでしょう。
 
 
 大手や名古屋の会社で、知っている範囲でしたら
 業者がどちらに属するか、お教えできます。
 
 
 
 
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2011年06月17日

事例383『断熱材、厚みがまだら』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 昨日、水筒のふたのパッキンを車内に落としてしまった。
 
 シート下の隙間に入り込み、
 どれだけ探しても、どこにあるのか発見できない。
 
 
 落ちた範囲が限られているので
 見えてないだけだと判断。
 
 そこで、検査で使うファイバースコープや
 鏡などを使ったら、無事発見。
 
 これらの道具がなかったら、シートを外さないと
 発見できなかったでしょう。
 
 
 
■(1)今回の事例__________

  「断熱材、厚みがまだら」
 _________________
 
 383

  
 
 ◆写真解説
 
 赤外線撮影の結果、断熱材の吹き付け厚さが、
 かなり薄い箇所を発見。
 (オレンジ色の部分は温度が高い=断熱材が薄い)
 
 本来、色に変化がないことが正常。

 
 ◆内容説明
 
 吹き付け断熱仕様の家。
 
 この検査のあと、壁をめくったら、
 オレンジ色の部分は、断熱材の厚みがゼロに近かった。
 
 
 職人が未熟と言うよりは
 材料をケチった手抜き工事。
 
 
 赤外線サーモグラフィーカメラは、
 どこにでもある機械ではない。
 
 壁内は住んでからは見えない。
 バレるとわかっていれば
 手抜きはしなかったと思います。
 
 
 ◆対策
 
 壁の中に隠れてしまう断熱材。
 工事中に写真を撮るなど、目視できるときに
 検査することが重要です。
 
 
 
===================

■(2)編集後記
 
 
 私のような、業者に媚びない検査をしていると
 嫌がらせや、逆恨みを受けることが、度々ある。
 
 
 先日も、ある建築会社の元社長から
 「私の瑕疵検査が原因で、会社が倒産に追い込まれた」
 と言われた。
 
 これには、あきれて反論する気にもなれない。
 
 
 検査の結果、建て替えが必要なくらいの
 欠陥住宅であったことは事実。
 
 また検査以前から、税金滞納による差し押さえ
 があるなど、経営状態が悪かったのも事実。
 
 倒産の時期を早めるきっかけになったかも
 しれませんが、検査が直接の原因ではない。
 
 
 もっとあきれることに、責任転嫁だけでなく
 責任も放棄している。
 
 倒産と同時に、会社も代表者も自己破産。
 欠陥住宅を造った責任から逃れている。
 
 また、この家に住み続けるAさんに謝罪はなく、
 未だに、欠陥はないと言っている。
 
 
 責任は取らないし、責任転嫁する。
 まるで、政治家の誰かみたい。
 
 
 私は何を言われようと構わない。
 このような逆恨みは、
 厳しく検査をしている証拠になる。
 
 
 ただ、Aさんが本当に気の毒で仕方がない。
 
 
 
 
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2011年06月14日

事例382『玄関部 基礎の通気』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 現場が中心のため、
 毎年夏はクールビスを実行しています。
 
 汗の量が多いため、
 吸収性+速乾性を求めると、着るものが限られます。
 
 
 
■(1)今回の事例__________

  「玄関部 基礎の通気」
 _________________
 
 382

  
 
 ◆写真解説
 
 長期優良住宅の家。
 玄関かまち下、基礎間で気密が未確保。
 ここから外気が室内へ入る。

 
 ◆内容説明
 
 長期優良住宅、フラット35の普及で、
 「省エネルギー対策等級4」を適用する家が
 昨年あたりから、急激に増えています。
 
 その仕様の中で、施工間違いが多い一つ。
 玄関土間まわりの気密措置未施工。
 
 
 断熱材をしっかり入れ、部屋を暖めても
 外気が隙間から室内入り、暖かい空気が外へ逃げては
 断熱材の意味がありません。
 
 この仕様では、気流止めや、気密の施工が重要です。
 
 
 ◆対策

 構造や防火基準などをはじめ、
 法改正や新しい基準ができると
 末端まで広く認識するのに10年かかることがある。
 
 断熱の施工は特に間違いが多い。
 
 構造と違い、比較的建築素人でもチェックはしやすいため、
 基準を頭に入れて、現場を見ることをお薦めします。
 
 比較的わかりやすいサイト
 http://www.mag.co.jp/pro/manual/orange/trade-off/index.php
 
 
 
===================

■(2)編集後記
 
 
 これから家を建てる方へ、「工事監理者」って
 聞いたことがありますかと聞くと
 
 8割くらい「現場監督でしょ」という
 間違った答えが返ってくる。
 
 建築基準法で、建築主が工事監理者を定めなければならないとある。
 しかし、こんな法律があること自体、さらに認識されていない。
 
 
 建築士法によれば、「工事監理」とは、その者の責任において、
 工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施
 されているか、いないかを確認することをいう。
 
 現場監督は建築士の資格がなくてもよいが、
 工事監理者は、建築士の資格が必要なため、
 設計者が兼任することがほとんど。
 
 そうなると、ハウスメーカーなどでは
 自社の設計課社員と監理者が同じになる。
 
 分譲住宅などでは、設計だけ依頼された建築士が、
 建築確認申請時に名目上、記名、捺印しているケースもある。
 いわゆる「名義貸し」って行為です。
 
 
 このように、ほとんどの住宅の現場は、
 工事監理者が実質いない状態。
 
 いない事により、建築主は工事監理費用を抑えられ
 利益につながっているのも事実。
 
 ただし、欠陥住宅が減らない原因の根本がこれにある。
 
 
 現場監理者は、施工者、建材メーカーなどと
 利害関係がない人を選任することが重要です。
 
 このような監理者を選任できれば、役所や保険の検査、
 第三者検査は必要なくなるかもしれません。
 
 しかし、これがどの現場でも
 ほぼ100%できていないのが現実です。
 
 
 
 
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2011年04月19日

事例366『断熱材の濡れ』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 仕事が忙しくてジムをやめてから
 運動を心がけるようにしているのですが
 
 少し距離を伸ばして走って、膝関節を痛める。
 スキーに行って足の筋肉を傷める。
 水泳をして肩を痛める。
 などを繰り返しています。
 
 
 軽くやっているつもりで
 どこかで無理しているようです。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「断熱材の濡れ」
 __________________
 
 366

 
 
 ◆写真解説
 
 某大手ハウスメーカーが、雨の日に躯体を組み立てた。
 濡れても影響はないと言い切ったが、
 壁断熱材上のシートに水滴が付いていた。
 
 このままでは蒸発しないため、カビが生える。
 シートを破り、乾燥を指示。

 
 ◆内容説明
 
 工業化住宅のほとんどは、
 工場から外壁パネルに断熱材が付いてくる。
 
 そのため、雨で断熱材が濡れることを
 施主さんは心配をする。
 
 
 ここの現場監督は
 「雨が降っても中は濡れない」と言い切った。
 
 以前、同じこの会社の別の現場監督は、
 「グラスウールは水を吸わないから濡れてもいい」
 と言った。
 
 
 表面には銀色のシートが張ってあり、
 内部の断熱材は目視できない。
 
 カビが生えて黒くなっても、バレないので
 適当なことを言っているんでしょう。
 
 
 
 ◆対策
 
 躯体の組み立てをずらすと、あとの予定が狂うために、
 強引に雨でも強行する場合があります。
 
 監督がダメなら、営業に強く言えば、
 作業をやめるケースが多いようです。
 
 また、言いくるめられないために、
 検査を依頼するなら、業者に媚びない
 会社、検査員に依頼しましょう。
 
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 私が前から思っていて、
 最近の省エネ意識から思い出したことは、
 
 「太陽光発電の設置費用は、なぜ横並びなのか」
 
 
 ある、専門工事店の価格を調べてみると
 
 日本製6社、中国製1社、カナダ製1社、
 どれも、標準家庭用3KWの価格は約200万円弱で
 8社の価格幅はたったの15万円。
 
 
 TVなどの家電は、出始めは高く、
 普及と共に値が下がる傾向にあります。
 LED電球もそうでした。
 
 ソーラーパネルも電気製品。
 また、最近は中国製が多く輸入されているのに
 価格が日本製と同じしくみも、
 専門でないので、よくわからない。
 
 
 僅かな補助金や、売電単価をUPをするより、
 太陽光発電の価格が10年ほどで
 元が取れるまでに下がれば、爆発的に普及するでしょう。
 そうなると、原発は要らなくなる。
 
 
 前資源エネルギー庁長官が、東電の顧問を辞めるなど
 今回の原発事故で、電力会社と国の癒着、原発の利権が
 明らかになってきている。
 
 今回、世論的にマスコミが叩けるいいチャンス。
 全て解明して欲しいですね。
 
 
 
 
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2011年01月18日

事例340(気密パッキンの隙間)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 昨日は雪で高速が通行止め。
 そのため電車で移動したのですが、
 
  大曽根駅では30分以上電車が来ない。
  金山からの電車は2時間遅れ。
 
 移動に時間がかかりました。
 
 
 また、電車の中では
 クロスの材料を抱えた人、
 工具を持った職人など
 
 建築関係者をたくさん見ました。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「気密パッキンの隙間」
 ________________________
 
 340

 





 

 
 ◆写真解説
 
 外気進入を防ぐ、気密タイプの基礎パッキンの施工。
 
 ジョイント部が空いていれば意味がない。
 
 
 ◆内容説明
 
 家を断熱材でスッポリ覆うことが、
 断熱材施工の基本です。
 
 しかし、床下に断熱材を入れていても
 玄関土間やユニットバスまわりが、床下と通じていると、
 断熱効果は軽減してしまう。
 
 
 長期優良住宅などで必須の
 省エネルギー対策等級4。
 
 これを選ぶと、玄関土間まわり、ユニットバスまわりは
 この気密パッキンなどを使って、
 気密化しないといけない。
 (ユニットバスの床が断熱仕様の場合は、
  ユニットバスと壁の間で気流を止めてもよい)
 
 言葉ではわかりにくいので断熱材メーカー、
 マグ・イゾベール株式会社のHPをリンクします。
 http://www.mag.co.jp/pro/manual/orange/trade-off/grounds.php#grounds01
  
  
  
 大工さんが意味もわからず、施工していると
 このように隙間をあけたりする。
 
 
 
 ◆対策
 
 仕様が新しくなると、間違いは起きやすい。
 
 特に省エネルギー対策等級4の施工は
 かなりの確率で間違った施工がされています。
 
 自分で情報を取り、チェックすることが必要。
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 20万部売れた「コワ〜い不動産の話」
 http://tkj.jp/book/?cd=70761401の続編
 
 「コワ〜い不動産の話2」(宝島社)
 http://tkj.jp/book?cd=70779201が、
 先週発売されて早速読んだ。
 
 
 不動産を買う人は「コワ〜い土地の話」
 http://tkj.jp/book/?cd=70703201を含め
 この3冊を読むことをお薦めします。
 
 
 1冊500円くらいで、
 かなり濃い内容の不動産知識を得られ、
 失敗する確率は低くなると思います。
 

 
 
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2010年12月24日

事例333(ユニットバス下部、断熱不備)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 朝から名古屋高速は大渋滞。
 銀行も、月末混雑時の3倍くらい混んでました。
 
 クリスマスイブと週末が重なった影響でしょうか?
 
 クリスマスイブでも、
 溜まった書類を片付けています。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「ユニットバス下部、断熱不備」
 ________________________
 
 333

  









 ◆写真解説
 
 先回に続き、省エネ対策等級4仕様の家。
 
 ユニットバス下部の基礎断熱施工不備。
 断熱材が隙間だらけで、気流を止めていない。

 
 ◆内容説明
 
 先回とは別の現場です。
 
 ユニットバス下の基礎を、断熱したつもりの写真。
 
 ・人通口の断熱材、配管部の隙間が大きい。
 ・基礎パッキンの通気部分を塞いでいない。
 
 
 これを施工した人は、きっと、
 この部分を断熱する意味をわかっていない。
 また、意味を知ろうとも、しないのでしょう。
 
 
 最近の大工さんたちは
 頭を使わなくなったと思う。
 
 効率ばかり追うので
 考えている時間が、もったいないのでしょう。
 
 
 意味を知って仕事をしたほうが、
 仕事が面白くなると思います。
 
 
 ◆対策
 
 省エネルギー対策等級4を選択した場合、
 必ず施工をチェックしましょう。
 
 住友林業さんなど一部の大手メーカーを除き
 ほとんどが間違っています。
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 この欠陥住宅事例 第1000連発
 
  「今回333号!」
  
 ようやく1/3まで来ました。
 
 
 週2ペースの発行ですと、1000号まで先は長く
 あと7年かかる計算です。
 
 毎日発行すると、あと2年。
 今の倍、週4発行で、あと3年半。
 
 発行間隔を早めようと思いますが、
 ここ1年半ほど続けている、火、金発行も結構大変。
 
 休みにゆっくり考えたいと思います。
 
 
 
 □当社の年末年始の休み□
 
 12月29日〜1月4日まで
 
 検査業務は年末は27日まで
    年始は6日から開始です。
    
 
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2010年12月21日

事例332(断熱材の施工不備)

<こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今朝、中津川の現場に行ったら
 気温は0℃。
 
 道路は凍っているし、現場は霜が下りているし
 とても、寒かったです。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「断熱材の施工不備」
 ________________________
 
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 ◆写真解説
 
 省エネ対策等級4 仕様の家。
 
 ユニットバス下部の断熱処理がない。
 基礎部又は、浴室床下(各矢印部)に必要。
 
 
 ◆内容説明
 
 長期優良住宅やフラット35Sを選択すると、
 省エネルギー対策等級4の仕様となる。
 (4が最高等級)
 
 これは、今まで、あまり選択されなかった仕様で
 設計者や監督が、詳細を理解していない。
 
 また、社内検査以外、現場での断熱検査がないために
 間違っていても、指摘を受けないので改善されない。
 
 
 私が検査しただけでも、
 間違っている現場は、今年30件以上。
 中小の業者だけでなく、大手でもかなり間違っている。
 
 この写真も上場企業の現場です。
 
 名前だけの「省エネ住宅」が
 今年はたくさん造られている。
 
 
 ◆対策
 
 これについては、保証検査、役所の中間検査
 に期待しても100%無理。
 
 隠れる前に、自らチェックをおこなうか、
 第三者検査を入れる。
 
 
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■(2)編集後記
 
 
 今日の現場での気づき。それは、
 
  「職人が見て、わかりにくい図面がある」
  
 
 検査でいろいろ指摘をしたところ、大工さんは、
 「きちんと図面を見て、施工したのに」と言った。
 
 図面を指差し、間違いを説明をすると
 大工さんが、図面の見方を理解していないことが判明。
 
 
 建築士であれば、当たり前に理解できる図面が
 経験の浅い職人にとっては、見方がよくわからない。
 
 大手ハウスメーカーの図面も
 記載事項が多くて見づらいし、
 ミスを防ぐためには、図面をわかりやすくする
 必要があると思いました。
 
 
 わかり易いと言えば池上 彰さん。
 
 池上さんのように、建築士も伝える力を
 身につけることが大事ですね。
 
 
 
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iekensa at 21:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0)