躯体全般

2011年07月01日

事例387『大引きの割れ』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 珍しく、深夜の発行です。
 
 今日は金曜日。急ぎの仕事がたくさんある中で、
 これを先に書き終えると、気が少し楽になります。
 
 
 
■(1)今回の事例__________

  「大引きの割れ」
 _________________
 
 387

  
 
 ◆写真解説
 
 床下で、大引き端部の割れを発見。
 接合ピンを打ち込んだ時に割れたようだ。

 
 ◆内容説明
 
 木造住宅の接合部を金物で受け、
 ピンで固定する工法の1階床組。
 
 大引き端部が割れ、固定が不十分な状態。
 
 やはり、あとから見えなくなる箇所は
 不備が修理されずに、そのまま放置される。
 
 
 ◆対策
 
 あとから見えなくなる、壁内、床下、基礎の鉄筋などは
 欠陥が出やすい箇所。
 
 見えなくなる前の工事中のチェックが重要です。
 
 
===================

■(2)編集後記
 
 
 「不燃木材に大臣認定違反、10社中9社が該当」

 これは、昨日の新聞に載っていたニュースです。
 
 
 サッシの防火偽装事件後、抜き打ちで
 国が認定建材を検査している。
 
 それにしても9割が違反しているとは
 消費者をバカにしています。
 
 認定制度自体を変えないと改善されないでしょう。
 
 
 原発関連はじめ、この業界でも
 第三者機関と名が付くところで、完全に独立した機関は皆無。
 
 天下る慣習が無くならない限りは
 このような偽装関係はなくならないでしょう。
 
 
 
 住宅の検査でも、業者とベタベタにつながっているのに
 「第三者検査」という表示をしている会社がある。
 
 販売や設計、施工に関わらないため、
 言葉の意味からすると、第三者かも知れませんが、
 依頼者が期待する第三者の意味からは外れています。
 
 
 
 
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2011年06月03日

事例379『大引きの継ぎ手不備』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 昨日、運転免許証の更新に行ってきました。
 
 今回は、5年間無事故、無違反だったため
 ゴールド免許に復活。
 
 現場で路上駐車をしたり、
 5年で約20万キロ運転する私には、
 容易ではないゴールド免許。
 
 次回の更新時に向け、安全運転を心がけたいです。
 
 
 
■(1)今回の事例__________

  「大引きの継ぎ手不備」
 ________________
 
379


 
 ◆写真解説
 
 木造1階の床組。大引きの継ぎ手(受け側)が、
 束から65CMも持ち出して継いでいる。
 
 基準は15CM程度であり、床がたわむ原因になる。


 ◆内容説明
 
 継ぎ手部分で、受ける側と載る側が反対になっている。
 
 受ける側の継ぎ手が、支え(束)から
 遠く離れていると、水泳プールの飛び込み板のような
 片持ち状態となる。
 
 材の端部に重たい荷重がかかれば、たわむことは確実。
 
 
 ◆対策

 床下にもぐって検査するのは、非常に大変。
 
 基礎完成検査を兼ねて、床組時に検査する。
 
 
 
===================

■(2)編集後記
 
 
 今年は「省エネ」ブーム。
 住宅も、「省エネ」を売りにする会社が増えています。
 
 
 エコカーと言っても、燃費性能に幅があるように、
 長期優良住宅の仕様である「省エネ対策等級4」の
 基準をクリアしている住宅でも、断熱性能の差はかなりあります。
 
 中には、施工が適当で、
 「これは違うんじゃないの?」というものも、実際にある。
 
 住んでから、直すのが困難なものだけに
 設計段階で、どのくらいの性能か確かめることが大事です。
 
 
 
 車の省エネは、燃費の数字である程度判断できます。
 住宅の場合は、何で判断したらよいのでしょうか?
 
 
 あまり、掘り下げると難しくなるので
 以下の2つを確認するとよいでしょう。
 
 ・Q値 単位 W/m2・K(熱損失係数)
 ・C値 単位 cm2/m2(隙間相当面積・気密)
 
 ただし、ほとんどの会社はこの性能を表示していません。
 

 表示がない場合は、以下のものと比較すると
 わかりやすいかもしれません。

 私が最近見た中で、断熱性能がダントツによいのは
 一条工務店のアイキューブ。
 http://www.ichijo.co.jp/news/i-cube/index.html
 

 
   
 □C値の補足
 
 省エネ対策等級4は、施工基準に気密をとれと、
 記載してあるにも関わらず、目標の気密値(隙間相当面積)は
 5.0cm2/m2(愛知県)以下と、かなり低い。
 
 気密数字0.7でも、7倍の5.0でも
 同じ省エネであると表示できている。
 
 ぎりぎり5.0にするか、1.0にするかで、
 大きく性能は、かわります。
 

 
 
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2011年05月20日

事例375『梁の大きな穴あけ』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今週は車の移動が多かった。
 
 一番多い日で、1日400KM。
 高速道路中心ですが、さすがに疲れます。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「梁の大きな穴あけ」
 __________________
 
 375

 
 
 
 ◆写真解説
 
 高さ18CMの梁に、直径10CMの穴
 を開けて管を通した。
 
 穴が大きすぎて、構造的に弱くなることは確実。

 
 ◆内容説明
 
 梁に排水菅を通した。
 
 排水菅は自然の勾配で流すため、
 経路に制約が出る。
 
 他に、通る箇所がなかったようですが、、
 梁の上下の残りが約4CMずつでは
 耐力的に厳しい。
 
 
 ◆対策

 設備や構造が行き当たりばったり。
 木造住宅では珍しいことではありません。
 
 図面段階で、気がつけば
 梁のかけ方を変えたりすることができる。
 
 
=====================

■(2)編集後記
 
 
 今日検査に行った現場で、左官屋さんが話しかけてきた。
   
 よくこの業者の検査をしていますが、
 この職人さんとは、初対面でした。
 
 
 60代過ぎの職人さんが言ったことを、まとめると、
 
 「あんたの会社が検査すると、前は必ず手直しに呼ばれた」
 
 「手直しに行くと、半日以上潰れる。手直しが出ないように、
 仕事の終わりに、自主検査をするようになった」
  
 「自主検査すると、今までいかに、やりっ放しだったか
 反省するようになった」
 
 「他の業者の仕事でも、自主検査をしていると、△◆業務店は、
 一番仕事がきれいだと、言われるようになった」
 
 「現場監督は、いい職人を使いたがる。
 このご時勢に、今でも仕事が殺到している。
 単価を上げてくれた会社もある」
 
 「この現場、わしの仕事は完璧だろう」
 
 
 こう言っていただくと、検査をやっているかいがあります。
 
 
 馴れ合いは、決していい結果を生まないことを
 改めて、感じました。
 
 
   
 
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2011年05月06日

事例371『壁の隙間』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今朝、眼科へ行くため電車に乗りました。
 
 電車の中及び、駅はかなりの人。
 GW中ですが、今日は仕事の人が多いようです。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「壁の隙間」
 __________________
 
 371

 
 ◆写真解説
 
 パネル据付精度が悪く、
 ユニットバスの外壁に約7mmの隙間ができた。
 
 これでは、カタログで表示されている
 防火性能をクリアできない。

 
 ◆内容説明
 
 高耐火性能を売りにしている大手ハウスメーカーの
 ユニットバスの天井点検口をのぞいたら、
 壁に隙間が見えた。
 
 パネルの精度が悪く、空いてしまったと思われるが
 隙間を埋めるなどの処置もなく、放置した状況をみると、
 ここの品質管理は、いい加減だと思う。
 
 
 高耐火性能のメリットは、省令準耐火仕様など、
 耐火性能によって、火災保険の割引がある。
 
 標準仕様でない場合、
 追加費用を出して、耐火性能を上げる方もいます。
 
 
 
 ◆対策
 
 高耐火性能の施工、まずは基準を理解することが大事。
 
 大手ハウスメーカーでは施工マニュアルが存在するが、
 大工さんが十分理解していないケースもある。
 
 
 保険会社から「詐欺だ」と言われないように
 施工中のチェックが大事です。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 自宅の斜め前で昨日、注文住宅の地鎮祭があった。
 
 私はそのとき留守だったため、
 業者が工事の挨拶にきて、置いていった紙を
 帰宅してから見た。
 
 それを見た感想は
 
 ・・「宣伝チラシか?」
 
 
 紙面の大半は、◆エ△ホームの性能について書かれている。
 
 チラシと勘違いして捨ててしまい、
 工事挨拶に来ないと思う人もいるでしょう。
 
 そこまでして、売り込みたいかと思う。
 
 
 売り込み文句で、目に付いたのは
 「コストパフォーマンスが高い
   (高性能だけど安い)」という文字。
   
   
 安くて、いい家は確かに存在する。
 私も何度か見ているし、メーカーも言える。
 
 しかし、大半は「安かろう=悪かろう」です。
 
 
 
 「原発は安全だ」と同じで
 「安くていい」、・・・言うだけは簡単。
 
 
 焼肉チェーンの集団食中毒事件。
 ニュースを見ると、この店舗は、
 価格の安さを売りにしていたようです。
 
 安くするために=手(手数)を抜く、管理を抜く、材料を落とす
 
 これらは普通のことでしょう。
 
 
 建築は壁の中など、あとから見えないところで、
 主に手を抜かれるので、誰も気づかない。
 
 工事中の検査を行う第三者検査も
 業者から注文を受ける立場であり、
 どこも施主が期待しているレベルではない。
 
 
 チラシを鵜呑みにせず
 自分なりによく考えてみることが大事です。

 
 
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2011年04月26日

事例368『基礎の通気ふさぎ』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日午前中、コンクリート打設に立ち会いました。
 
 ここ最近、天気が不安定なので
 雨を心配しましたが、今現在も雨は降っていません。
 
 天気予報が、ころころ変わる時期は
 現場作業の判断が難しいですね。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「基礎の通気ふさぎ」
 __________________
 
 368
 
 
 ◆写真解説
 
 基礎の上の通気部。
 外側がビニールで塞がれている。
 
 これは躯体組み立て時の床養生で、
 剥がし忘れたようだ。
 
 基礎の通気ができなく、床下が湿気る。

 
 ◆内容説明
 
 屋根が出来るまでの間、1階床が濡れないように、
 また、基礎内へ雨が入らないように
 ビニールをしっかり貼った。
 
 工程が進み、フローリングの上だけは養生を剥がした。
 外部はそのままで完成してしまった。
 
 
 
 気がついたきっかけは、床下の漏水。
 
 床下調査依頼があり、床下に入ると、
 何か空気が湿気ていると感じがし、
 通気が塞がれていることを発見した。
 
 
 外装職人は、見ているはずですが
 それが問題であることに気づかない。
 
 
 ◆対策
 
 養生をしっかりやることは自体、悪くない。
 
 完成時など床下を検査すれば、これは発見できる。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 3月決算が終わり、
 5月は法人税と消費税の納付があります。
 
 税金のことを考えていたら、
 復興のための増税案のニュースに目が留まりました。
 
  「3年限定で3%消費税を上げる」
 
 
 これは住宅のような金額が大きいものは、
 影響をかなり受ける。
 
 実施前に、住宅の受注が集中するでしょう。
 
 仮設住宅の建設が、一段落したあとだと思いますが、
 駆け込み受注が増え、資材不足が再度起きる。
 
 また、住宅着工数減の影響で、
 腕が悪く、淘汰された職人、業者が
 需要増で復活し、今の基準を知らないままに
 施工することで、欠陥住宅が増えるでしょう。
 
 
 増税は、復興の詳細を決めて、無駄遣いや、
 取りっぱぐれを、無くしてからにして欲しいです。
 
 
 消費税が3%上がって逆に儲かる人が、世の中にはいる。
 
 それは課税売上げが1000万円以下の事業者。
 
  消費税を納めなくていいからです。
 
 
 個人事業者の建築士にも対象者は多い。
 中には売上げを、過少申告している例もあるようです。
 
 課税限度を下げたり、個人事業者にも法人と同じレベルで
 税務調査が入れば、税収は増えるはずです。
 
 ただし、現実は、税務署がそこまで手が回らないために
 現行の制度は変わらないでしょう。
 
 不公平感は何にでもありますね。
 
 
 
 
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2011年04月22日

事例367 『止まらない水の侵入』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 最近時々、事務所の水まわりが臭い。
 下水臭ですが、どこから出ているかわからない。
 
 建物調査は専門ですが、
 臭い、音の発生源の特定は専門外。
 
 それでも、どこからか特定しないと
 管理会社も動きにくいようで
 
 一度調べてみようと思います。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「止まらない水の侵入」
 __________________
 
 367

  
 
 ◆写真解説
 
 地下水が基礎内へ湧き出て、
 何度か止水工事を行っても改善しない。
 
 当初は抵抗したが、話し合いで建替えが決定。
 
 業者の英断に施主さんも納得。

 
 ◆内容説明
 
 傾斜地にある土地で、地面から浅いところに、
 地下水が通っていた。
 
 大雨のあとや、梅雨時、水位が上がると
 この地下水が基礎内へ進入してくる。
 
 
 対処として、外周部を防水したが、止まらない。
 
 注入などによる止水工事も検討したが、
 再発の保証ができないことを専門業者から告げられた。
 
 施主さんはそれでは納得がいかず
 基礎を造り直しを求めた。
 
 
 話し合いが決裂した場合、裁判も考えたが、
 業者の社長の英断で、建替えが決定。
 
 工事は現在完了し、
 水の進入は完全に無くなった。
 
 
 ◆対策
 
 一度失敗しないと
 このような地下水の予見は難しい。
 
 
 傾斜地に建築するときは
 コンクリート打ち継ぎ部や配管貫通部など
 水が入りやすい箇所は、あらかじめ防水措置の計画をする。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 強い余震で、周りの家は何ともないのに
 自宅だけ、壁にヒビが入ったなどの相談が増えています。
 
 大手ハウスメーカーは、点検をしているようですが
 
 ・10年保証が切れた。
 ・10年保証内でも、地震だから免責です。
  
  
 などで取り合ってもらいない人が多いようです。
 
 震度5強や6弱で壁に大きな亀裂が入るのは
 構造に瑕疵(欠陥)がある可能性が高い。
 
 これらの件で、相談先を探している方は
 下記で無料相談を受け付けています。
 
 
 ※業者に責任を問える築20年以内の方が対象です。
 
 
 ■住宅検査 東北
 
 0178‐76‐1478(青森)
 022‐393‐7083(仙台)
 
 共に9時から17時まで
 
 ■住宅検査 セイソク
 
 045−567−2866(横浜)
 
 10時から22時まで 
 
 ■住宅検査 関西
 
  072−810−8881(大阪)
  
 8時から18時まで
  
 ■当社
 
 052−739−5471(名古屋)
 
 9時から18時30分まで
 
 
 
 
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2011年04月05日

事例362(土台とアンカーボルトのズレ)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 最近、資材入手難の影響で
 検査予定がズレやすい。
 
 そのため、急に予定が空くこともあり
 今日は、久しぶりに全休としました。
 
 
 当社は、曜日関係なく、
 予定が入れば動くため、休みが不定期です。
 そのため、連絡などでご迷惑をおかけすることもあります。
 
 メールは、私のスマートフォンへ転送されるため
 携帯からでもメールを頂くと、急な相談などは対応できます。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「土台とアンカーボルトのズレ」
 __________________
 
 362

 
 
 ◆写真解説
 
 床下で発見。基礎のズレにより、
 アンカーボルトがほぼ完全に外れている。

 
 ◆内容説明
 
 基礎の位置ズレにより、土台が芯に取り付かず
 アンカーボルトが外れてしまった。
 
 これではアンカーボルトの役割を果たさない。
 
 
 建築基準法施行令 第四十二条2  
 「土台は、基礎に緊結しなければならない」
 
 法律で謳われる非常に、重要な部分です。
 
 
 
 ◆対策
 
 1階の床組を先行して工事する場合、
 基礎のズレなどがあっても、隠れてしまう。
 
 だから、隠蔽前の土台敷き、
 1階床組時の検査は重要です。
 
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 安全だと言われていた「原発」。
 今回の地震で、絶対に安全でないことが分かった。
 
 人命に関わること、想定外という言い訳では済まされない。
 危険予知のレベルが低かったと思う。
 
 
 
 住宅の構造も
 はっきり言って大地震が来るまで
 その家が絶対に安全か、どうかは分からない。
 
 
 住宅瑕疵担保履行法や品確法で、
 構造は10年保証になっている。
 
 保証があると安心な気になるが、
 地盤沈下以外、大地震が来なければ、
 素人が、構造瑕疵に気がつくことはない。
 
 また、大きな地震が来れば
 「想定外」と言って逃げれる可能性もある。
 
 だから住宅営業や、建築士など技術者は
 深く考えなくても「地震に強いです」と言える。
 
 
 机上の計算だけで、全て安心とは思えない。
 昨年だと思うが、実物大の実験で、耐震等級2の家が
 倒壊したニュースもあった。
 
 地震の揺れと言っても
 「横揺れ」、「縦揺れ」、「揺れの周期」など、さまざまです。
 
 人工的な揺れで実験しているにすぎず、
 自然の揺れと、違うことから起きたのでしょうか。
 
 
 ベテランの大工さんから、こんな意見を聞いたことがある。
 
 「現在の木躯体図面は、実際にどう力が加わるか、
 考慮されていない。」
 
 具体的には、
 「筋交いの向きがおかしい」
 「梁の方向、位置がおかしい」などと言っている。
 
 
 基準法だけクリアすれば、よいのではなく、
 それぞれ形、条件の違う家の、構造的な弱点を見つけ(危険予知)
 そこをどう改善(予防)するかまで、
 検討する必要があると思います。
 
 
 
  適当な売り言葉に、騙されないことが必要です。
 
 
 
 
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2011年03月04日

事例353(モイス釘打ち忘れ)

 こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日は寒い中、朝から夕方まで
 現場に出っぱなし。
 
 現在18時。退社してもいい時間ですが、
 明日また検査なので、
 今から書類をまとめないといけません。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「モイス釘打ち忘れ」
 __________________
 
 353

  
 
 ◆写真解説
 
 構造用面材(モイス)、釘打ち忘れ。
 
 同じ現場で、写真の箇所以外に
 全部で6ヶ所ほど同様の打ち忘れあり。
 所定の耐力が確保できない。

 
 ◆内容説明
 
 木造住宅で、筋交いの代わりに
 合板などの面材を張る現場が増えています。
 
 写真は、タ◎ホームが使っている
 「モイス」という耐力面材。
 http://www.mmkz.co.jp/products/moiss_moisstm.html
 
 
 所定の耐力を出すには、釘打ちが重要。
 急いで施工すると、いくつか打ち忘れが起きる。
 
 上記に記載したメーカーで、私が今まで検査した
 全ての現場で打ち忘れを見つけている。
 
 
 ◆対策
 
 瑕疵保証などの検査は、この釘を全て見ていると
 時間がかかるので、全て見ない。
 
 構造上重要な部分でありながら、
 あとから見えなくなるため
 隠れる前に、第三者検査などを入れて
 全数確認することが大事。
 
 
====================

■(2)編集後記
 
 
 検査業務を始めて11年目。
 こんな初体験がありました。
 
 それは、名古屋の分譲業者Uから
 「欠陥を見つけていただき、ありがとう」と言われました。
 
 
 普通なら「補修で金がかかる」と
 業者から、恨まれることはあっても、
 感謝されることはない。
 
 
 さらに驚いたのは、
 この業者、同じタイプ家の構造図をチェックし
 同様のミスがある家を探し、お客さんへ事実を報告した。
 
 これだけでなく、同じ分譲地内の方へ、
 瑕疵が発覚した事実を公表し、同じような瑕疵があるか
 自社で検査する旨を申し出た。
 
 
 このような対処、
 世間の常識では、当たり前のことですが、
 不動産業界にとっては非常識なこと。
 
 対応のすばらしさを褒めると、担当部長は
 「地元密着企業だから、いい加減なことはできない」
 と言いました。
 
 
 分譲大手W社、E社、大手建材メーカーのN社は
 少しくらい見習って欲しいですね。
 
 
 U社の分譲住宅、今回ミスはありましたが
 その他、全般的にはきちんと施工されていました。
 
 
 
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2011年02月25日

事例351(梁接合部に火打ち梁が付く)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 午前中検査に行った現場で、
 隣の現場に居た大工さんから、声をかけられた。
 
 見たことある顔だと思ったら
 3年位前に会った事がある人でした。
 
 いい仕事をしている大工さんは
 私に対し、好感を持ってくれているようです。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「梁接合部に火打ち梁が付く」
 __________________
 
351

 
  
 ◆写真解説
 
 梁接合部と火打ち梁の仕口が同位置にある。
 接合部は弱い部分であり、好ましくない施工。

 
 ◆内容説明
 
 公庫仕様書に、以下のような記載がある。
 
 「建物の一体性を高めるために、木造軸組工法の場合、
 継ぎ手の位置などには十分に留意したい。
 特に、継ぎ手位置を揃えたり、耐力壁の周辺や
 火打ち梁の近くに継ぎ手を設けたりするのは
 好ましくない」
 
 今回の例は、火打ち梁の力が伝わる仕口と
 梁の継ぎ手位置が合っていて、
 かかる力によっては、破壊する可能性もある。
 
 写真は何の補強もないため、
 金物などでの補強が必要です。
 
 
 ◆対策
 
 梁の継ぎ手位置を躯体屋さん(プレカット工場)に
 お任せにするケースが多いと思う。
 
 誰かがチェックしているだろうと
 お互いが思っていると、今回のような例になる。
 
 
 施工図面のチェックは誰が責任を持つのか
 決めておくことが大事。

 
====================

■(2)編集後記
 
 
 「暖かい。カビ、ダニのない家」
 
 このうたい文句に惹かれ
 家を建てたら、
 
 「寒いし、家中結露だらけで、カビがびっしり」
 
 業者に文句を言ったら、開き直った。
 
 
 これは私の作り話ではありません。
 実際に、今週検査してきました。
 
 重大な基準法違反もいくつかあり
 解決は、裁判にゆだねることになりそうです。
 
 
 家で騙されると、取り返しがつかない。
  
 この手の悪徳建築業者を、行政は取り締まらない。
 被害者数が多くないと、マスコミも興味を示しません。
 
 この業者を放っておけば、
 被害者は年間2,3人づつは増えるでしょう。
 
 
 これから買う人へ忠告します。
 
 「実際はどうなの?」という性能に対し
 性能が出ない場合の返金保証。
 再工事保証をつけてもらいましょう。
 

 最近は、商品の差別化をつけるため
 言葉巧みに、証明できない性能を、
 広告やカタログに、うたう会社があります。
 
 
 例えば、
 
 子供の頭がよくなる家。
 
 よく考えると意味不明な健康住宅など。
 
 
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2011年02月01日

事例344(火打ち梁の固定不良)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 断熱材不足が、まだ解消されていません。
 
 多くの現場が遅れているようで、
 子供の転校などが絡む、3月末完成が今から心配です。
 
 工事遅延紛争が多く起きないように
 早く解消すると良いですね。
 
 
■(1)今回の事例_________________

  「火打ち梁の固定不良」
 ________________________
 
 344

 






 
 
 ◆写真解説
 
 火打ち梁。釘1本だけで固定している。
 これでは大地震などの力に耐えられない。
 
 本来、六角ボルトにて緊結する。
 
 
 ◆内容説明
 
 今回はリフォーム工事。
 耐震補強のはずが、弱くなっては意味がない。
 
 
 火打ち梁は、梁や胴差の接合部を固める目的で用い、
 耐震上、防風上有効である。
 また、建築基準法施行令第46条に設置を規定している。
 
 写真は、ボルトを通すのが面倒だったのか、
 釘で留めていただけの状態。
 
 
 原因は、大工さんの無知か、手抜きかわかりませんが、
 現場管理者も気がついていなかった。
 
 
 ◆対策
 
 あとから隠れてしまう箇所は
 構造的に重要なことが多い。
 
 第三者の建築士に検査してもらうことをお薦めします。
 
 
 
==========================

■(2)編集後記
 
 
 「トステム」が製造、販売した
 約1万棟の建物で使用されているアルミサッシ。
 
 先週、建築基準法で定める防火基準を満たしていなかったことが
 国土交通省の調査でわかった。

 昨年の「三協立山アルミ」のサッシに続いての発覚で、
 数年前には「ニチアス」の外装材の防火基準偽装もありました。
 
 ニチアスの発覚は内部告発でした。その影響からか、
 最近は、国土交通省が抜き打ち検査を行うようになり
 今回の発覚となった。
 
 
 なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?
 
 私の想像ですが、耐火認定試験に合格するため、
 試験用に特別な試験体を作り、実際の製品は、
 試験体どうりでは、量産する製造過程や、
 使い勝手に支障があり、一部を改良し製造。
 それを認定済みとして販売していたからでしょう。
 
 製造メーカーは、
 認定性能が、「たいしたことない」という認識と、
 火災等の事故で、責任追及がなかったから、
 普通にズルをしていたと思う。
 
 
 そうなると、消費者は高いお金を払って、
 偽物をつかまされていたわけで、
 認定試験自体がなくてもよかったと思えてくる。

 得していたのは、認定試験を行う、国土交通大臣の指定機関と
 性能を騙して売っていたメーカー。
 
 
 
 かつて食品偽装や、三菱自動車のリコール隠しでは
 マスコミの報道も多く、大きな話題となりました。
 
 しかし、建築関係は、大きなニュースにもならず、
 すぐに忘れ去られてしまいます。
 
 
 抜き打ち検査がなかった過去について、非常に気になります。
 偽装はこれ以外にないのでしょうか?
 メーカーは正直に、申し出るべきだと思います。
 (無理でしょうけど)
 
 
 
 
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iekensa at 14:27|PermalinkComments(1)TrackBack(0)