筋交い、金物

2008年07月18日

欠陥住宅事例96(筋交い切欠き)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 珍しく、深夜のメルマガ発送です。
 週2回の発行ペースが最近、週1になっていたので
 ちょっとがんばりました。
 
 
■ 今回の事例__________________
 
 ・「筋交いの欠損」
  _______________________
 96

 
 




  写真解説:筋交いを切欠いて、金物を通している。
        違法であることはもちろん、これでは
        力がかかった際、筋交いが破損してしまう。

 
 建築基準法施行令 第45条4に
 「筋交いには、欠込みをしてはならない・・・」
 
 と記載があります。
 
 
 法律になくても、
 筋交いは耐力壁を形成するもので
 写真のような切り欠きがあれば、その部分は弱くなり
 ダメな事は判断付くと思います。
 
 
 今回は
  金物が付かないから、筋かいを切り欠いた。
 
 きっとこんな理由で施工したのでしょう。
 
 
 金物の位置や種類を変えるとかすれば
 きちんと施工できたはずです。
 
 この部分は壁の中に隠れるため
 
 「とりあえず付けておけば良い」
          と思うのでしょう。
 
 
 施工上の余裕は多少必要ですが
 
 構造部に関しては
 チョットくらい仕方がない
 は通用しません。
 
 
 
 ◆対策
 
 今回の事例は、よく見ないと
 木と金物の色が似ているため、
 気が付かない事があります。
 
 役所の検査では見落としがちです。
 
 
 構造のチェックは、重要なため
 それぞれの見落としをカバーする意味でも
 設計者など何重かで行なうべきです。
 

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2008年05月20日

欠陥住宅事例85

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
  筋交い端部の金物
 
 〜ビス数の不足
 
 
■今回の事例___________________
 
 ・「筋交い金物のビス数不足」
  _______________________
 
 85






 写真解説:筋交い端部の固定金物、ビス6本留めが
      メーカーの規定だが、1本不足の5本留め
      になっている。規定の強度は確保できない。
 
 昔は釘打ちだけで付けられていた筋交いですが、
 
 現在、筋交い端部を金物付けすることは
 法律、基準を詳しく知らない大工さんでも
 かなり知られるようになりました。
 
 
 阪神淡路大震災で筋交いが外れ、
 倒壊した木造住宅が多かったのを受けて
 
 平成7年5月に当時の建設省住宅局建築指導課長が
 公庫基準を参考にして金物を適切に使うように
 通知しました。
 
 その後、
 平成12年5月 告示第1460号で法律として義務付けられた。
 
 
 筋交い端部に金物を付けると
 他の金物(特にホールダウン)と干渉して
 当初はいろいろと施工に支障が出たため
 金物自体の改良を各メーカーが施し
 
 現在出ているものはかなり施工性も良いです。
 
 ただ、メーカーによって
 打つビスが5本だったり、6本だったり
 付け方に制限があったりと紛らわしい事もある。

 私でも毎回、よく見ないとわかりません。
 
 今回の例は単なるビスの打ち忘れであるが
 現場での勘違いやミスを防ぐ工夫も
 金物メーカー自身が施して欲しいです。
 
 
 ◆対策
 
 「たとえビス1本でも全てきちんと施工して欲しい」
 
 というのが現在、多くの施主さんが思っている事である。
 
 
 これに応じるには全数検査するしかありません。
 
 

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2008年03月18日

欠陥住宅事例69

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 ホームページの欠陥写真がパート3へ以降しました。
 
 今回は筋交いの欠損です。
 
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・「耐震性などに重要な筋交いの欠損」
  _________________________
 
 69






 
 
 写真解説:筋交いの一部が欠損している。

 
 木造住宅で構造上非常に重要な「筋交い」
 
 柱間に斜めに付き、地震や風の力に対し
 突っ張ります。
 
 
 筋交いの耐力は、建築基準法施行令46条に
 木材の断面が45mm×90mm以上のものを
 壁倍率2.0としています。
 (壁倍率1.0=200kgf/m)
 
 
 これに壁の長さをかけて地震や風に対し
 壁の量が足りているか全体に検討します。
 
 
 
 今回、問題視するのは
 建築基準法施行令45条4にある
 「筋交いには欠き込みをしてはならない」
 
 とあることと、
 
 上記のように筋交いの断面寸法で耐力が決まっていること。
 
 
 
 つまり欠損などで一部でも断面が確保できないと
 壁倍率が確保できず
 
 図面どうりの耐力が確保できない=図面どうりでなくなる。
 
 
 
 今回は欠損の例ですが
 よくあることで、木自体の収縮の問題があります。
 
 製材時に断面が45mm×90mmでも
 現場で乾燥収縮して44mm×88mmなってしまうことは
 
 ・・・良くあります。
 
 
 これで実際に紛争になるケースもあるんです。
 
 法律的に言えばNGですが
 業界人からすれば木の収縮は当たり前であり、
 これを役所の中間検査でも指摘されることはありません。
 
 業者側が木の特性など
 しっかり事前に説明する事が大事ですね。
 
 
 
 ◆対策
 
 木はふしもあり、また、製材、搬入時に傷ついたりもします。
 
 構造検査で点検することが必要です。
 
 

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2007年12月25日

欠陥住宅事例52

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『筋交い金物の選定ミス』を紹介します。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・柱に止めるべきところ、梁に止めた
  ________________________
 
 52


 
 




 筋交いの端部の金物は大地震に筋交いが外れないための
 役割を果たしています。
 
 木造住宅では地震時には筋交いが頼りなため
 これが外れたら家は倒壊です。
 
 
 しかし、これがきちんと法令化されたのは
 平成12年5月でありそれまでは公庫仕様書に記載が
 ありましたが釘止めだけというのが一般的でした。
 
 
 法令化から7年が経過し、金物メーカーが
 いろいろな種類のものを出してまして
 細かいそれぞれの基準が私でもわかりにくいです。
 
 今回の例も、メーカーが強度認定を取った施工方法と
 違うという理由でNGなだけでその基準がわからないと
 判断できないです。
 
 
 金物の種類が増えた背景は
 現場での大工さんの仕事のしやすさを中心に考えられており
 それは結構な事ですが、検査する側からすると
 ある程度の統一をして欲しいです。
 
 
 ◆対策
 
 検査時に金物に梱包されている
 施工マニュアルみたいなものを見せてもらうこと。
 
 特に注意したいのは
 床合板の上につける場合は直付けより長いビスが必要で
 「合板上取り付け用」の金物、ビスが使われているか
 チェックが必要です。

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2007年12月17日

欠陥住宅事例51

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『筋交いの欠損』を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・筋交いを切り欠いてホールダウン金物を取り付けた
  _________________________
 
 51






 
 
 写真を良く見て頂くと金物(ホールダウン)が筋交いに
 めり込んでいるように見えませんか?
 
 
 これは筋交いを取り付ける際に金物が邪魔な状況でしたが
 どうしてもそこにしか付かないため金物の形に
 筋交いを削り取り付けた例です。
 
 これについての解説はあえてするまでもないですね
 
 違法であり、耐力低下は確実です。

建築基準法施行令45条 4にも
 「筋かいには、欠込みをしてはならない・・・」
 と記載されてます。


 地震力などの力がかればこの部分で破断するでしょう。
 
 
 今回の問題は
 ・大工が平気でこのような仕事を行なう
 ・監督が気が付かない
 ・中間検査(確認検査機関)でも気が付かない
 
 
 監督などが気が付かない原因は・・・?
 
 
 全部見ていない、気にしない  からです。
 
 
 
 ◆対策
 
 第三者検査等に頼らない場合は
 自分で現場を見るしかないでしょう。
 
 今回のような筋交いの位置がうまく付かない事例でも
 必ず別の方法はあります。
 完成すると見えなくなる部分だけにきちんとした検査が
 やはり必要です。
 

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2007年09月14日

欠陥住宅事例30

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 ホームページにある欠陥工事写真集の過去の例を
 取り上げて欲しいという要望があり
 古いものから今回ピックアップし、
 
   『筋交いの切り欠き』を紹介します。
 
 
■今回の事例___________________
 
 ・筋交いを切り欠いたり 穴をあけてしまった。
  
  _______________________
 
 30-130-2







 
 
 筋交いは断面が45mm×90mmのもので
 壁倍率2と基準法で定められています。
 
 ちなみに構造用合板は2.5倍、
 筋交いをダブルに入れると2×2倍=4倍です。
 
 
 壁量の算定は通常各階のX,Y方向それぞれの、
 壁倍率×数×壁の長さの合計を出し
 地震力、風圧力に耐えるか検討します。
 
 
 壁倍率とは?
 
 強度の単位で示すと
 壁倍率1=200kgf/m  です。
 
 
 平成12年の法改正で平均値相当に変更され
 木によってばらつきは当然ありますが一応、
 基準となっています。
 
 当然、切り欠きや穴あけがあれば耐力は落ちて
 規定の壁倍率をみなせません。今回の写真のような例は
 完全にダメです。
 
 
 これ以外によく問題になるのは
 
 『節のぬけ』と『乾燥による縮み』です。
 
 特に縮みは45×90mmのものが乾燥により
 43×87mmとかになるため
 これが原因の紛争も起きています。
 (判断は難しいです)
 

 
 ◆対策
 
 1、余裕をもった設計をする。
   出来れば基準法の1.5倍の壁量設計、間違いが起きても
   余裕があれば対処は簡単!
   
 2、設備業者、大工への教育
 
 3、節や縮み対策で集製材の筋交いを使う
 
 
 

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2007年07月27日

欠陥住宅事例18

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「筋交い端部の金物の不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・筋交いの端部に必ず取り付ける金物が
  間違って付いている(平成12年告示1460号に違反)
   
 __________________________
 
 18






 
 
 写真を見て頂くとわかりますが
 柱側に固定させる面が反対になって付けられた状態です。
 (見える範囲で2ヶ所ありました)
 
 
 大工さんはどうしてこんな事をしたのか?
 大工さんならこの金物の重要性がわかっているはずです。
 
 
 実は柱側に他の金物があり干渉して付かないため
 反対に取り付けたようです。
 完全な確信犯です。
 
 
 
 この金物が平成12年に法律化された一番の理由は
 平成7年の阪神淡路大震災で筋交いの端部の固定が釘だけの
 家は筋交いが外れ倒壊の原因となったからです。
 
 平成7年前でも公庫仕様書には現法律と同様な記載がされて
 いましたが、建築基準法では「端部を緊結」という程度の
 表現であっため全て適用させるため法律化されました。
 それほど重要な部分です。
 
 
 
 見てすぐわかるような不備、それも重要な部分で
 なぜ、そのままになってしまうのでしょう?
 
 
 それは監督、役所が見ていないからです。
 実はこの家市役所の中間検査に合格しています。
 
 中間検査は躯体が立ち上がり、筋交い、金物が完了した頃に
 受ける行政の検査です。
 木造では筋交いの数、位置、金物を見ることが
 重要なのにこれで合格しているとは見ていない証拠です。
 
 
 今年の6月20日以降、行政は少し厳しく見るようです。
 

 ◆対策
 
 木造住宅の金物のチェックは
 計算根拠と現場をきちんとチェックする必要があります。
 
 ビス類の数も多く、この部分は2重、3重(行政、監督
 第三者など)のチェックをしても良いでしょう。
 そして必ず全数チェックする事です

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2007年07月16日

欠陥住宅事例14

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は木造の構造金物ビス打ち忘れを紹介します。
 
 ※構造金物とは筋交いや柱の端部を緊結する金物のこと
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・構造金物を固定するビスの打ち忘れ
 
 □メーカーの規定どうりのビスを使い、
  規定どうりの本数を使うことが必要。
   
 _________________________
 
 14








 写真の解説をしますと
 筋交い端部の金物の筋交い面のビス打ち忘れ
 
 
 筋交いは木造住宅で地震や風などの横の力に対して突っ張る
 構造上主要な部材です。
 
 
 
 今回、新潟地震の木造住宅の倒壊の原因は何かと言いますと
 
 瓦屋根が重たいとか老朽化ということはもちろんですが、
 筋交いの固定不足、筋交いの数の不足、
 シロアリや雨漏りによる木部の腐りが倒壊の主な原因です。
 
 
 昔の建物は筋交いは釘でしか止められていません。
 釘だけですと「繰り返しの大きな荷重」を受けると外れ、
 家は倒壊です。
 
 
 公庫の仕様書で記載され現場で筋交いの金物固定が一般的に
 始まったのが中古住宅を見ている限りだいたい平成に入る前後、
 その後阪神淡路大震災後(平成7年)に金物の重要性が業界で
 認識され一気に普及し、平成12年に法律として制定されました。
 
 
 
 現在はいろいろな種類の金物が出回っています
 メーカーはそれぞれ認定を取っているので
 メーカーの指示どうりに施工することが重要です。
 
 ただ、施工するビスの数が多く大工さんが気をつけていても
 今回の例のように忘れる事がよくあります。
 
 最近はビス頭に色をつけたものなど
 忘れ防止対策もいろいろ出きました。
 
 

 ◆対策
 
 忘れがないように誰かがチェックする事が大切で、
 
 「見る意識」を持って全数検査しないと見落とします。
 
 
 これは素人さんでは難しい部分ですし、
 良くわかっていない監督さん、設計者でも完璧な
 チェックはできません。
 
 
 設計者、監督さんで大丈夫か見極めましょう

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2007年06月22日

欠陥住宅事例4

■(1)今回のニュース、事例

 こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は築1年の家を調査した例です。
 
 
 
■今回の不備_______________________
 
 ・柱の上下 端部の金物が付いていない
           平成12年告示 1460号2項違反
           
 HPの躯体編 在来工法 2位金物の不備に写真例があります
 ◆http://www.ie-kensa.com/wasut3.php 
  
 ____________________________
 
 
 今日は「木造在来工法の金物」についてお話します
 
 
 阪神淡路大震災はまだ記憶にあると思いますが
 この地震が建築業界に与えた影響は大きいです。
 
 
 地震後の調査で問題になったのが
 
 
 ・木造住宅で「筋交い」や「柱」が抜けて倒壊した家
  が多かった事です。
                         
 地震の力で簡単に抜けたようです。
 
 
 実はこの当時でも公庫仕様書には柱や筋交い端部を
 金物で止めるようになっていましたし、
 建築基準法でも曖昧ですが「緊結」しなさいと
 令47条に記載があります。
 
 
 でも守られていない現場が大半です。
 (これで実際に裁判やっている例があります)
 
 
 震災後の同年5月 国土交通省から公庫仕様を
 参考にし施工するような「通知」が出ています。
 
 そして平成12年5月に法改正で金物規定が
 明快になっています。
 
 
 
 法改正から現在7年経ちましたがこの部分はまだ
 間違いが多く法違反している現場が大半です。
 
 
 法は整いましたが現場が対応できていません。
 
 
 なぜでしょうか?
 
 
 理由は
 「職人、監督が理解していないからです。」
 
 
 
 
 金物の種類も多く間違いがないか確認するのも大変です
 この部分は非常に構造上重要で
 
 対策として
 
 ■自分側の第三者の建築士にチェックさせる
 ■全ての柱を金物で止める金物接合躯体の選択
  (ウッドワン、セブン工業などが供給)
 
 が良いと思います。
 
 
 
 平成12年の法改正で瑕疵担保10年保証が義務付けられました
 金物が心配な方は「時効」になる前に検査して下さい。
 (知り合いにも教えてあげてください、2×4は心配ないです)
 
 時効が消滅すると「不法行為」で訴える事はできますが
 非常に困難です。
 
 
 
============================
■(2)編集後記


 昨日、上記の現場で業者との話し合いに立ち会いました。
 
 補修が大変なため裁判も想定していましたが
 非を認めていただき補修を受け入れてくれました。
 
 
 ただやはり、工事中に気が付けば、簡単に済んだことです。
 
 
 建築士が監理しているのに見落とすのは
 「意識して見ないから」です。
 
 
 私も設計、監督の経験がありわかりますが
 現場に来て品質のチェックが一番後回しになってしまいます。
 「検査する」という意識が大事です。

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