2008年03月

2008年03月31日

欠陥住宅事例73

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 瑕疵の中でも意外に気にしない・・・防火
 
 〜防火のための壁施工不良。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・「防火のための石膏ボード未施工部あり」
  ________________________
 
 73






 
 写真解説: 防火のための壁、
        屋根裏部で写真矢印部まで
        石膏ボードを貼る必要があるのに
        途中までしか施工されていない
 
 今回の写真はアパートの例で、隣室への
 延焼を防ぐための施工不備です。
 
 防火のための石膏ボードを施工する
 範囲が足りません。


 住宅にはいろいろな防火基準があります。
 
 
 ・ガスコンロを使う、キッチン廻りの内装材の規定
 
 ・隣地への延焼を防ぐため外壁、窓などの規制 など
 
 
 雨漏りや地盤沈下のようなものと違い
 これらの防火基準で紛争になる事を
 私は聞いたことはないです。
 
 
 それは、火災にならないと不備がわからないためと
 たとえ火災になっても、燃えてしまい証拠が
 なくなるからでしょう。
 
 
 住宅火災で亡くなる方は年間1200人以上
 (平成17年 消防庁データによる)
 のようですがこれを減らすには火災報知機のほうが
 効果もあり注目されています。
 
 費用的に見ても手っ取り早いです。
 
 
 
 ◆対策
 
 防火の基準は明快なものとそうでないものがあります。
 
 大手のハウスメーカーであれば
 標準化、マニュアル化されているので
 ミスはほぼないと思います。
 
 反対に
 現場監理者不在のような現場は要注意です。
 
 役所の検査で見ない、見えない部分については
 工事中チェックしておく必要があります。
 

iekensa at 13:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!躯体全般 

2008年03月28日

欠陥住宅事例72

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 まもなくバタバタの3月が終わります。
 来月は少し、余裕が出そうです。
 
 
 〜壁パネルの固定不良です。
 
 
■今回の事例___________________
 
 ・「2×4 壁パネル下端 釘打忘れ」
  _______________________
 
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 写真解説:題名の通りです。


 写真は内部の壁を構成する部分で
 固定が不十分であれば
 仕上がってから
 
    壁が動く
    
    
 なんてこともありえます。
 
 また、構造上重要な耐力壁であると
 今回のような未固定では耐力壁の機能を
 果たさず、耐震性能も落ちます。
 
 
 2×4はとにかく釘をたくさん使って木を固定し、
 組み立てる工法です。
 
 三井ホームさんの工場は一部、釘打ちを
 自動化しているような話を聞いた事はありますが
 ほとんどの会社は人間の手で(釘打ちの機械は使いますが)
 釘は打たれます。
 
 
 人間のやること
 
   打忘れはあって当然
 
 で忘れを防止することが重要です。
 
 
 
 
 ◆対策
 
 躯体組み上がり時に
 複数人での検査をすること。
 
 
 釘の数が多いため、一人の検査で100%は
 無理があります。
 
 どんな工程でも言えますが・・
 
 ・職人の自主検査
 ・監督の検査
 ・検査員の検査
 
 など3重くらいにやるのが理想です。

iekensa at 22:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!躯体全般 

2008年03月25日

欠陥住宅事例71

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 3月末は昼間、検査ばかりの毎日。
 
 
 〜今回は基礎の破損です。
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・「アンカーボルト部、基礎の破損」
  __________________________
 
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 写真解説:アンカーボルトのある部分の基礎が
      一部破損している。
 
 
 躯体と基礎をつなぐ「アンカーボルト」
 施工が悪く位置がずれてしまう事は
 
   木造ではよくあります。
 
 
 ズレが軽微であれば
 上部を曲げて正規の位置へ直すことはできますが、
 
 
 コンクリートの強度が養生初期で不十分だったり
 
 アンカー自身のかぶり(アンカー廻りのコンクリートの厚み)
 が少ない等の場合
 
 
 強く叩いたり、無理に曲げると
 
   コンクリートが破損します。
 
 
 コンクリートが破損すれば、アンカーボルト自体の
 埋め込み深さやかぶりの確保はできず
 強度不足は明らかです。
 
 
 
 
 ◆対策
 
 事前に位置を確認してきちんと施工すること
 
 最近の鉄骨系、プレハブメーカーは
 アンカー位置の管理は徹底しててすばらしいです。
 
 
 位置の確認以外では
 コンクリートの養生期間をきちんと取り
 コンクリートの強度がきちんと出てから
 アンカーボルトを直す。
 
 気温5度以上で5日、15度以上で3日
 型枠を置きましょう。
 
 
 型枠設置期間は現場で短縮されがちです。
 基準があるものは守らせましょう。
 
 
 
 
==========================
■(2)編集後記 (普段はメルマガでのみ掲載してます)
 
 
 よく検査を依頼する際に依頼者が迷われる事で
 
  「業者との人間関係が崩れないか?」・・と
  
 
 確かに業者にとったら、施主側から検査を入れることは
 
  「信用されていない」と思うでしょう。
  
 
 ただ、担当してくれた人、特に営業が
 
 工事中もずっと関わってくれるとは限りません。
 
 
 
 
 ここのところ、当社へたくさんの
 
   『もめごと相談』がきます。
 
 信じられない事例ばかり・・・
 
 
 
 もめれば人間関係は崩れるどころではありません。
 
 
 
 業者と良い信頼関係を工事中から完成後も保つためには
 きちんと工事して、完成する事が一番大切です。
 

2008年03月20日

欠陥住宅事例70

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 ホームページの欠陥写真がパート3へ以降しました。
 
 今回は透湿防水シートの重ね不足です。
 
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・「透湿防水シートの貼り重ね寸法不足」
  __________________________
 
 70






  
 写真解説:透湿防水シートの重ね不足、
        写真の青矢印巾が規定で
        赤矢印の重ねしかない。
 
 ほとんどの住宅において外壁材の下に施工される
 
   「透湿防水シート」
 
 材質は簡単に言えば紙で
 雨を通さず、湿気だけを通します。
 
 
 仕上げの外装・・
  サイディングでも
  モルタル壁でも
 
 
 それ自体の防水は100%ではありません。
 
 仕上面から入ってしまった雨を
 最終守るのが「透湿防水シート」です。
 
 
 
 ここから説明を・・と思いましたが
 こんな協会のHP見つけました。
 
 透湿防水シート協会  http://ntba.jp/
 
 私も今まで知らなかったです〜
 わかりやすい説明、図があり、
 知りたい人は是非見て下さい。
 
 
 今回の問題は下からの貼り上げでできる
 上下のジョイントの重ねが足らないことです。
 
  (上下重ねの規定は90mm以上)
   ※メーカーで100mmとしているものもあります。

 上下、左右などのジョイントは
 ただ、重ねるだけで密着などは通常しません。
 
 ジョイント部分や窓廻りなどが不完全ですと
 防水の意味がなくなりますね。
 

 
 
 
 ◆対策
 
 この部分はあとから見えなくなる部分であり
 雨漏りという家にとって重要な事なので
 
 検査を必ずしましょう。
 
 サイディングから雨が入り
 上下の重ねが反対で雨漏りした家を
 調査したことあります。
 
 

iekensa at 09:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!外部防水下地 

2008年03月18日

欠陥住宅事例69

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 ホームページの欠陥写真がパート3へ以降しました。
 
 今回は筋交いの欠損です。
 
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・「耐震性などに重要な筋交いの欠損」
  _________________________
 
 69






 
 
 写真解説:筋交いの一部が欠損している。

 
 木造住宅で構造上非常に重要な「筋交い」
 
 柱間に斜めに付き、地震や風の力に対し
 突っ張ります。
 
 
 筋交いの耐力は、建築基準法施行令46条に
 木材の断面が45mm×90mm以上のものを
 壁倍率2.0としています。
 (壁倍率1.0=200kgf/m)
 
 
 これに壁の長さをかけて地震や風に対し
 壁の量が足りているか全体に検討します。
 
 
 
 今回、問題視するのは
 建築基準法施行令45条4にある
 「筋交いには欠き込みをしてはならない」
 
 とあることと、
 
 上記のように筋交いの断面寸法で耐力が決まっていること。
 
 
 
 つまり欠損などで一部でも断面が確保できないと
 壁倍率が確保できず
 
 図面どうりの耐力が確保できない=図面どうりでなくなる。
 
 
 
 今回は欠損の例ですが
 よくあることで、木自体の収縮の問題があります。
 
 製材時に断面が45mm×90mmでも
 現場で乾燥収縮して44mm×88mmなってしまうことは
 
 ・・・良くあります。
 
 
 これで実際に紛争になるケースもあるんです。
 
 法律的に言えばNGですが
 業界人からすれば木の収縮は当たり前であり、
 これを役所の中間検査でも指摘されることはありません。
 
 業者側が木の特性など
 しっかり事前に説明する事が大事ですね。
 
 
 
 ◆対策
 
 木はふしもあり、また、製材、搬入時に傷ついたりもします。
 
 構造検査で点検することが必要です。
 
 

iekensa at 22:01|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!筋交い、金物 

2008年03月11日

欠陥住宅事例68

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 次回からホームページの欠陥写真が
 パート3へ以降します。
 
 今回は屋根を受ける柱(小屋束)が短く
 下部が不安定な例です。
 
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・「屋根部の柱(小屋束)の寸足らずによる固定不良」
  ___________________________
 
 68






  
 写真を見れば何がおかしいか一目瞭然。
 
 この部分は公庫基準から「かずがい」を
 2本打ちして固定する方法が一般的です。
 
 しかし、「かすがい」でいくら固定しても
 今回の例のようでは、下にかった木が動けば
 固定の意味がなくなります。
 
 
 また、この部分は「かすがい」での固定では不十分で
 屋根の変形を小さくするにはしっかりした金物どめ
 が必要という一部の専門家の意見もあるくらい、
 固定(緊結)が重要な箇所です。
 
 
 法律的に今回の事例は
 建築基準法施行令 第47条(継手、仕口の緊結)
 に違反しています。
 
 
 
 ◆対策
 
 木躯体の材料を工場でカット(プレカット)してくれば
 このような問題はまず起こりません。
 
 躯体が組みあがった時点で
 きちんと検査をすれば発見できる事です。

iekensa at 09:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!躯体全般 

2008年03月05日

欠陥住宅事例67

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今回は
 2×4・2階床根太、穴あけ不備です。
 
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・「規定で禁止されている下から5CM以内の穴あけ」
  _________________________
 
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 写真解説:床根太 下部5CM以内の穴あけはダメ
       写真は4CM

 2×4は1階天井裏で電気配線が通るスペースがなく
 この床根太などを通常、穴をあけて線を通します。
 
 
 2階の床荷重を受ける部分の
 
 「床根太」
 
 2×4では通常、
 
 断面で巾約4CM、高さ約24CMの木材を
 
 45CM間隔に配置し
 
 その上に厚さ15CMの構造用合板を敷いて
 2階床を構成しています。
 
 
 床根太の穴あけ自体は基準でも許されていますが、
 
 ただ、床荷重がかかった際に変位の大きい
 上下部5CMなどは穴あけできません。
 
 (上ほど圧縮、下ほど引張りの力がかかります)
 
 
 床への力のかかり具合は一定ではなく
 多少は仕方ないと思いがちですが、
 規定を守ることは大事です。
 
 
 
 ◆対策
 
 天井の石膏ボードが張られる前に一度確認をすることと
 
 穴あけの基準(公庫仕様書に載っています)
 を事前に確認しあう事です。
 
 公庫仕様書は素人向けではなく
 買ってまで見ることはあまり
 お薦めできません。
 

iekensa at 00:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!躯体全般 

2008年03月01日

欠陥住宅事例66


こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今回は
 基礎のコーナー部分での鉄筋接合の不備です。
 
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・「鉄筋接合部、つなぐ鉄筋の入れ忘れ」
  _________________________
 
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 写真解説:基礎の鉄筋、コーナー接合部で
      つなぎの鉄筋施工忘れ。

 鉄筋は主に引張りの力に対して働き
 接合部で離れていてはもちろん意味がありません。
 
 また、接合部が弱点になりそうな事は
 想像できるでしょうか。
 
 
 ビル現場などで使う太い鉄筋の場合は
 鉄筋を現場で溶かしてダンゴ状にして接合するんですが
 
 住宅で使う鉄筋・・直径10MMから19MM程度では
 同じ径の鉄筋を規定の長さでそわせ接合します。
 
 
 最近、工場で組み立てしてくる鉄筋が増え、
 現場で手をかけるのは接合部くらいになりました。
 この部分のチェックが重要です。
 
 
 ◆対策
 
 これを防ぐにはやはり全箇所きちんと検査することです。
 
 最近の基礎は鉄筋量が増えて
 検査する意識で見ないと細かいところは見えません。
 

iekensa at 13:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!基礎鉄筋