2008年02月

2008年02月27日

欠陥住宅事例65

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今回の事例は
 気密シートの不備です。
 
 気密シートとは「透明のビニール」そのものです。
 部屋内の空気が隙間などから壁内など外へ逃げない
 ように封じ込めるために使われます。
 
 何のため?
 
 ・壁内の結露防止・・水蒸気を多く含んだ部屋の空気を壁内へ
           入れない。
 
 ・気流による空気移動の防止・・冷暖房した空気を逃がさない。
 
 などが主な理由です。
 
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・「天井面の気密シート」・・壁との隙間まで施工がない
  __________________________
 
 65




 
 

 写真解説:天井面に気密シート(矢印部)を施工する
 仕様ですが壁との取り合いまでシートは伸びていなく、
 その部分(丸印)で気密は取れずシートを施工した効果が薄い。

 
 今回の写真の事例は
 2階の天井だけに気密シートを施工した例です。
 
 
 理由は特に聞いていませんが
 この冬場など部屋を暖房しても、
 最上階の天井部分に隙間があれば
 「煙突効果」で温まった空気が隙間から屋根裏へ逃げてしまう
 対策だと思います。
 
 
 気密、断熱については、
 施主さん自身が勉強され非常に詳しい方が増えています。
 
 逆に業界の関係者は、気密住宅を売りにしている会社を除けば
 気密については無頓着です。
 
 
 今回、施主さんから「天井面」だけの
 気密シートの追加オーダーを受け、
 施工した結果、
  ・
  ・
 確かに天井面は施工されていますが
 肝心な壁と天井面の隙間の施工がされていません。
 
 天井面の気密シートを壁との取り合いで折り曲げ
 垂れ下げる(20〜30CMくらい)施工方法が正解です。
 
 
 
 ◆対策
 
 高気密を標準で行なっている建築会社なら
 任せても良いでしょう。
 
 そうでない場合は、ご自身でチェックするか、
 事前に施工詳細図面を書いてもらう事を
 お薦めします。
 

iekensa at 08:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!断熱材 

2008年02月20日

欠陥住宅事例64

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今回の事例は
 木の構造体の端部に金物による固定がない例です。
  
 
■今回の事例_________________
 
 ・「梁」接合部の金物緊結なし
  _____________________
 
  64





 

 建築基準法施行令 第四十七条 に
  
 構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、
 ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が
 定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように
 緊結しなければならない。
 
 とあります。
 
 構造体の接合部などは金物などできちんと固定しないと
 地震時などに外れて倒壊する可能性があります。
 
 
 なぜこのような事例が起きるのか?
 
 端部の金物類は設計者が細かい指示することはほとんどなく
 木を加工する「プレカット工場」に
 任せてしまうケースが大半です。
 
 プロの工場はきちんと間違いなく計画しますが
 問題は今回のような事例で
 工場で加工しない・・・
 
 いわゆる大工さんの手加工の場合です。
 
 今現在も手加工しているような大工さんは
 法律など知らない、興味がない方が大半です。
 
 
 
 ◆対策
 
 上棟後(建て前)の躯体検査で
 全数検査が必要です。
 
 
=========================
■(2)編集後記(普段はメルマガでした読めません)
     メルマガ登録はホームページより

 
 このところ、欠陥住宅調査をたくさんこなしています。
 
 調査をして報告書を書き、お客様から業者へ報告書が
 渡り、しばらくすると業者の意見が出てきます。
 
 
 ここ最近続けてあった業者からの回答で
 
 今回のような明らかな建築基準法違反を指摘している
 のにかかわらず
 
 「それはやらなくていい」
 
 という回答です。
 
 
 私にはこのような回答は理解できません。
 
 建築基準法は国が作った法律です。
 それを根拠なしに勝手な解釈する・・・
 法律というものを
 わかっているのでしょうか?
 
 大手のハウスメーカーさんなどは基準法をきちんと
 抑えていますが、ほとんどの業者は勘違いが多いです。
 
 裁判でもやればこのような件に関しては
 勝てますが、数ヶ所金物がない程度で裁判起こしても
 時間とお金の無駄です。
 
 
 くれぐれも業者選びは慎重に
 
 私からのアドバイスです。
 
 
 毎日、毎日検査に明け暮れていますが
 いい現場と悪い現場の2極化を感じます。
 
 家を建てる際にどちらになるかは
 最初の業者選びが肝心です。
 
 選ぶ前に業者の事いろいろ調べましょう

iekensa at 00:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!躯体全般 

2008年02月16日

「号外7」結露 

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回はいつもの欠陥事例紹介とは違った内容を
 お伝えします。
 
 
 このところの寒さ厳しいですね
 基礎など外の検査はもちろん
 完成検査では部屋内を素足で歩くため
 足がとても冷たいです。
 
 ところで
 最近、「結露」の相談が多いです。
 
 
 気温が低いと屋内との温度差が大きくなり
 結露はおきやすいです。
 
 
 新しい最近の家は結露しないという考えは
 間違いです。
 
 
 結露発生の原理を知れば、納得できるものの
 
 「結露」に関する書物などは非常にわかりにくい
 
 私もいろいろ結露に関する本を読みましたが
 空気中でおきる現象を言葉で理解する事は難しいです。
 
 
 
 そこで
 まず、結露が嫌なら
 
 1、家を計画の際、サッシ選びを考慮しましょう
 
  温度差は結露の一番の原因です。
  最近は2重ガラスが増えましたが枠がアルミのままでは
  外気がそのまま伝わるため結露は防げません。
  
  思い切って「樹脂サッシ・・枠が100%樹脂製」、
  にすればサッシの結露からは開放されます。
  (洗面所など湿度が一時的に多くなる場所は樹脂でも
   結露することあります)
  
  (参考)樹脂サッシメーカーのHP
  http://www.shanon.jp/index.html
  
  
 すでに建てられた方はサッシを替えることは困難です
 結露のおきにくい条件として
 
 
 2、湿度管理をする
 
  車のガラスがくもるのは雨の日ですね
  湿度が高ければ結露もしやすくなります。
  
  一般的に湿度40%以下は風邪をひきやすいと言われ
  加湿器を使う人が多いです。
  
  部屋の湿度に関係なく加湿すれば水蒸気量が増えて
  結露を起こしやすくするだけです。
  人の息からも水蒸気が出ますし、料理をしても
  水蒸気が出るため、湿度管理をしながら加湿器を使いましょう。
  
  換気自体も有効ですが換気しても加湿していれば
  湿度は高くなります。
  
  あと、お風呂は蓋をして、
  蒸気は必ず換気で外へ出しましょう。
  
 
 
 3、調湿できる内装材を使う
 
  湿度管理と言ってもなかなかこれは面倒です。
  
  内装で湿度をコントロールする材料を使うとよく、
  内装なのでリフォームでも十分可能です。
  
  ビニールクロスだけの部屋は水蒸気の逃げ場もありません。
  水蒸気を吸収する内装材を使うと調湿(湿度を安定させる)
  をするので結露がおきにくくなります。
  
  代表的なのは天然木、紙、INAXのエコカラット
  などがあります。
  
  
  
  幸い、築5年目の我が家も結露とは無縁です。
  
  サッシは国産ですが、
  アルミ枠の中間に樹脂をはさんだタイプの
  ガラスは2重ガラスです。
  
  上記の2,3番の効果も大きいです。


2008年02月12日

欠陥住宅事例63

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今回の事例は
 写真を見れば誰でも「おかしい」とわかることです。
  
 
■今回の事例____________________
 
 ・「土台」の大きな欠損
  ________________________
 
 63







 写真解説:土台に配管を貫通させている。
 
 今回はあまり解説するまでもないでしょう。
 
 ここまで穴をあけてしまったら
 
 構造材としての機能はありません。
 
 
 
 土台については前にも何度か説明していると
 思いますが
 
 基礎と木躯体をつなぐ重要な部分で
 もちろん、地震時には大きな力がかかります。
 こんな穴が開いていれば、大地震時には
 その部分は破壊されるでしょう。
 
 
 
 今回、穴を開けたのは「水道屋」です。
 
 私の想像では
 
 水道屋は悪いと知っていながら、
 配管を通す場所を他に考えられず、
 
 監督に連絡し、相談する手間を省き
 土台に穴をあけたと想像します。
 
 
 当然上からは見えないため
 現場にいる大工さん、監督、施主さんも気が付きません。
 
 暗い、埃まみれの床下を「ほふく前進」しないと
 この部分を見ることはできません。
 
 きっと「ばれない」と思ったのでしょう。


 
 ◆対策
 
 住宅においては特に設備設計を細かく行なう事は
 通常、ありません。
 
 細かい配管経路などは設備屋任せの場合が大半です。
 
 良い設備屋に当たれば心配ありませんが
 自分で選ぶ事は不可能です。
 
 監督さんや設計者はあまり気にしていないため
 配管の経路など、事前に確認すると良いでしょう。
 そうすれば多少でも監督が考え、
 ミスを防げる確率大です。

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2008年02月07日

欠陥住宅事例62

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今週2度目の送信です。
 
  週2で書いても事例がどんどんたまる一方で
  週3でちょうどいいくらいの現状です。
  
   内容が内容だけにあまり嬉しくない事です。
   
  すぐにネタ切れしたらどうしようとスタートしました
  が100号くらいまでの事例はすでにあります。
  
 
■今回の事例______________________
 
 ・「間柱下部が梁まで届いていない」
  __________________________
 
62






 写真解説:間柱が短く梁まで届いていない
    (写真は小屋部分で写真上は外壁裏側になる)
 
 通常、木造住宅の柱のピッチは910mmか1000mmです。
 
 このピッチで内部は石膏ボード、外部はサイディングなど
 を柱へはりますと、中間がたわみます。
 
 
 そこで、柱と柱の間に入れるのが間柱です。
 
 
 間柱は普通、柱を3〜4等分した大きさのものです。
 
 
 公庫仕様書 5.1.4 間柱に下部の釘打ちの記載あります
 石膏ボードやサイディングなどをきちんと留める役割は
 もちろんですが、間柱が耐力壁や準耐力壁を構成する事も
 あり、間柱端部の固定は必要です。
 
 間柱自体が固定されていなければ、そこの壁の
 強度低下は明らかです。
 
 
 今回の例は、材料長さのカットミスです。
 
 ただ、間違えた材料をそのまま故意につけた
 大工は悪質です。
 
 この部分も通常見える箇所でないため
 どうせ「ばれない」と思ったのでしょう。
 
 
 
 ◆対策
 
 上棟時(構造体組み立て)にきちんと検査していれば
 防げるものです。
 
 役所の検査だけに頼らず、きちんと第三者検査などを
 入れるべきでしょう。


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2008年02月05日

欠陥住宅事例61

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『床下断熱材の不備』を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・「床下断熱材の一部未施工」
  _________________________
 
 61




 

 写真解説:床下断熱材の未施工部分。

 冬は部屋を暖房しても暖かい空気は上に行くため
 どうしても床が冷たく感じますね。
 
 床の断熱をきちんとしても畳やカーペットの上
 以外はどうしても寒いです。
 
 床の寒さ対策は床暖房が一番ですが
 オール電化住宅の増加で最近あまり見かけません。
 床暖房といえばやはりガス、石油の選択が一般的です。
 
 
 家を断熱することは当たり前のように思えますが、
 耐震診断で昭和56年以前の家を見ると
 床下に断熱材なんて入ってないです。
 
 最近でも、押入れや階段下はいらないとか
 思っている大工さんは多いです。
 
 
 ですから、多少隙間や忘れがあっても大丈夫だと
 大工さん自身が勝手に判断すると
 監督などが見ない箇所であるため
 不備は減りません。
 
 
 完成後の検査で床下に潜ると
 床下点検口廻りに断熱材がない確率は
 50%くらいです。
 
 なぜか?
 床下点検口は床組のあとに穴を開けるため
 あらかじめ断熱材をその部分付近で入れ
 なかったりして、施工後もそのままの状態で
 完成するからでしょう。
 
 
 断熱の隙間にこだわる事も大事ですが
 基礎で断熱、気密を取らない場合はこの
 1階床部での気密にこだわってください。
 
 いくら断熱材を良くしても気密がスカスカで
 冷気が室内に上がれば意味がありません。
 
 
 
 ◆対策
 
 床を張ってしまうと裏側(床下)からしか見えません
 
 施工中のチェックか完成時などに床下を見る。
 

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