2011年11月25日

事例429『アンカーボルトが出すぎている』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 朝一番で、自宅から徒歩3分の現場検査に行ってきました。
 今日の検査予定は夕方にあと1件。
 
 この時間、事務所にいるのは久しぶりです。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「アンカーボルトが出すぎている」
 __________________
 
 429


 ◆写真解説
 
 1本だけ、アンカーボルトが出過ぎている。
 基礎への埋込み不足+これではナットが締まらない。
 
 
 ◆内容説明
 
 通常より10CMほど余分に出ている。
 
 アンカーボルトの施工方法は、生コン打設時に入れる「田植え式」
 
 ねじ山の部分が限られるので、これではナットが締まらない。
 10CMも上に上がると、埋込み深さが足らず、
 引き抜き力低下につながる。
 
 
 なぜ、コンクリートが固まる前に
 職人が気づかないのか?
 
 たぶん、すぐに次の現場へ行かないといけないなど、
 急いで仕事していたからでしょう。
 
 コンクリート打設は、十分手をかけないと
 空洞やひび割れの原因になります。
 
 現場でじっくり手をかけていれば
 これは、気がつくはずです。
 
 
 ◆対策
 
 アンカーボルトを型枠にきちんと止めてから
 コンクリートを打設する。
 
 
 
=====================

■(2)編集後記

 
 少し前に「FREE]という本が話題になったように
 巷で、無料のものが増えている。
 
 何でも無料が良いのか?
 もちろん金銭的には、当たり前です。
 しかし、その裏側をきちんと理解して利用しないといけない。
 
 
 住宅紛争も無料または、安くできることを願う人は多い。
 安いだけで飛びつくと、意外な展開になることもあります。
 
 実際に、相談を受けた例を紹介します。
 
 
 建設住宅性能評価書を交付された「評価住宅」は
 1万円の申請料で紛争処理が行える。
 
 しかし、平均5回ほど日にちを要する話し合いに
 合計1万円で弁護士、建築士が動くわけがない。
 
 
 差額の費用は、性能評価機関などから出ているはず。
 
 
 特に、中立、公正が保てない事例は、
 性能評価機関の検査ミスが原因でもある紛争。
 
 「業者 VS 施主」の争いなのに
 「悪いのは性能評価機関だ」となりそうな時、
 
 お金を支払う側として、または、同業界内のつながりで、
 建築士に圧力をかけることもあるようです。
 
 事実、相談を受けた例では、
 担当した建築士の態度が途中で変わり
 基準的に黒のものを、白だと言っていたそうです。
 (現在はネットで調べると、素人でも分かるものがある)
 
 
 第三者といっても、ボランティアでない限り
 報酬を得る目的でそこへ来ているわけで、
 お金を払う側は、その弱みの部分を十分承知している。
 
 オリンパスや大王製紙の監査法人も同じことです。

 
 
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iekensa at 13:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)アンカーボルト 

2011年11月22日

事例428『玄関の気密』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日、新築完成の検査に行った現場。
 
 外は足場を解体中。
 中は便器などを付けていました。
 
 こんな状態でも、明日施主検査。
 
 
 今月は、仕上げの工期に余裕がない現場が多いようです。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「玄関の気密」
 __________________
 
 428

 
 
 ◆写真解説
 
 玄関まわり、気密タイプの基礎パッキンに入れ替えている。
 
 図面で指示された場合は勿論、
 省エネルギー対策等級4仕様では、玄関の気密化が必要です。
 
 
 ◆内容説明
 
 今回の部分は、面積によっては断熱材を省略できますが
 気密まで省略していいとは、基準に記載されていません。
 
 
 21年の省エネ告示改正で、
 気密に関する細かな規定が削除されました。
 
 そのこともあり、最近省エネ住宅を設計、施工する業者は
 気密を意識しないことが多い。
 
 
 住宅金融支援機構によると、
 「告示の改正では、画一的な規制基準が基準の簡素化・合理化により
 なくなったと理解すべきで、竣工後の的確な省エネ性能の実現・
 内部結露の防止・計画換気の実現のためには、従来どおり気密性の
 確保のための的確かつ丁寧な施工を行うことが望まれる」とあります。
 
 
 断熱材をいくら良くしても
 気密が低ければ、省エネ性能は落ちる。
 
 目には見えないものだけに、工事中のチェックが重要です。
 
 
 
 ◆対策
 
 性能が高い省エネ住宅を目指す場合、
 気密試験を行うことをお薦めします。
 
 
 カタログに高気密住宅と表示しながら、
 実際は、そうでない現場があります。
 
 
==================

■(2)編集後記

 
 何度も記載してますが、「中間検査」が機能してない。
 
 以前は、確認申請の現場検査と言えば、
 「完成検査」しかなかった。
 
 その完成検査も、昔は受けない現場が多く、
 2棟申請で3棟建てるなど、違法建築を野放し状態。
 
 
 地域によって違いますが、工事中の中間検査制度が創設され、
 愛知県では何年か前から、山間部を除きほぼ100%実施されています。
 
 
 この検査の目的は、主に違法建築や欠陥住宅でないかを確認すること。
 
 しかし、民間に検査を開放してからは
 検査自体が、きちんと行われていないのが現状です。
 
 
 昨日も、現場で民間の検査員と一緒になった。
 
 
 検査と言っても、現場は眺める程度で終わり。あとは、
 
 「変更なない?」
 「書類と、写真をまだもらってない」
 
 と聞き、5分くらいで検査は完了。
 
 
 検査員は役人OBと思われる。
 
 書類だけ、きちんとしておいて、
 現場の細部は見ないことに、徹底している感じでした。
 
 
 
 今年も、40件ほどの完成済住宅の瑕疵検査をした。
 多くの欠陥を指摘し、この中のいくつかが、すでに裁判まで発展している。
 
 裁判したから救われる訳ではない。
 
 いつ壊れてもおかしくない家でありながら
 未だに判決が出ないため、我慢して住んでいる人も中にはいる。
 
 
 中間検査できちんと見てくれれば
 このような現場は、かなり減るでしょう。
 
 
 
 
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iekensa at 20:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)その他 

2011年11月18日

事例427『梁貫通』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日の1件目の現場。
 
 ・山を切り開いた新しい造成地で
  ナビが認識していない住所。
 
 ・周囲に目印がなく、道路も適当な手描きの地図。
 
 
 やはり、20分ほど現場を探した。
 
 
 現場にいた職人さんも、最初来たときは迷ったらしい。
 
 
 手描きの地図が、わかりすいこともあるけど、
 グーグルなどの地図のコピーを頂くのが、
 一番確実で、ありがたいです。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「梁貫通」
 __________________
 
 427

 
 
 ◆写真解説
 
 電気配線、2階の床梁を大きく欠損している。
 
 筋交いがある、大きな力がかかる箇所。
 梁を傷めてはいけない。
 
 
 ◆内容説明
 
 1,2階を連絡する配管。
 オレンジ色の3本の太い管は「LAN用」と思われる。
 
 この箇所は、10KN(約1t)の引き抜き金物が付くなど
 大きな力がかかる。
 
 
 壁内を通すと、どうしても梁が邪魔になる。
 集中して配管を通せば、大きな穴があくため
 耐力低下は確実。
 
 
 ◆対策
 
 設計段階で配管スペースをつくる。
 または、無線LANにすると、配管の貫通は減る。
 
 
===================

■(2)編集後記

 
 原発を検査する組織の独立性が話題になっています。
 
 専門知識を有する人しかできない仕事。
 製造メーカーや電力会社の社員、関係省庁の役人で
 大半を構成せざるを得ない。
 
 
 組織の利権が絡めば、隠蔽されてしまうものが
 必ず出てくる。
 
 これは、オリンパスの監査法人や、
 大企業の社外取締役も同じでしょう。
 
 
 また、ある住宅瑕疵保証検査会社は、
 真面目に検査すると指摘が出るから
 あえて、検査しない姿勢を貫いています。
 
 これは隠蔽以前の問題で、これがまかり通ること自体、おかしい。
 
 
 
 私が思う、第三者検査で重要なことは、
 
 高い専門知識があることはもちろん、
 疑わしいものを、全て公表できるか。
 
 
 法律や基準には、明快に線引きできないものが多い。
 検査員や組織が、勝手に甘い判断をし、
 問題にしないことが多いと思います。
 
 これを指摘したら、相手から反論があるから
 指摘から外そうではなく、
 
 とりあえず、全て指摘としてあげて、
 結果、最終OKでも、それについてオープンに協議することが大事です。
 
 
 しかし、組織の利権が大きほど、これは難しいこと。
 個々の内部告発という形でしか、無理かもしれません。
 
 
 
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2011年11月15日

事例426『勾配天井 断熱材の隙間』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 夏頃、着工が多かった影響なのか、
 今月も、完成する現場が多いようです。
 
 当社も今月は、完成物件が多い。
 
 新築検査の手持ち数が、一気に減る感じです。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「勾配天井 断熱材の隙間」
 __________________
 
 426

 
 
 
 ◆写真解説
 
 勾配天井断熱材。施工がずさんで、隙間だらけ。
 夏場の暑さ、冬場の結露の懸念がある。
 
 
 ◆内容説明
 
 勾配天井の断熱材は、あとからでは見えない。
 
 写真は、赤外線サーモグラフィーカメラで隙間を発見。
 やりかえ工事の時の写真です。
 
 
 断熱材は隙間なく施工することが基本です。
 中には「隙間は仕方がない」と、開き直る業者もいます。
 
 それは、直したくないための言い訳に過ぎません。
 丁寧に施工すれば、隙間は必要最小限で済みます。
 
 
 ◆対策
 
 パック式のロックウールやグラスウールの場合、
 天井下地が邪魔して、隙間が出やすいケースもある。
 
 設計の時に、納まり、施工方法を検討するとよい。
 
 
====================

■(2)編集後記


 寒くなってきました。
 
 今年、断熱を意識して家を購入された方は、
 どれだけ家が暖かいか、楽しみですね。
 
 
 「省エネルギー対策等級」が断熱、省エネ性能の
 目安になりますが、これに騙されてはいけません。
 
 最高等級4だと言っても、性能は同じではありません。
 
 中には、この家は、昔の家とそう変わらないだろうと
 いう家もあります。
 有名メーカーでは、S社など。
 
 
 「省エネルギー対策等級」の基準は、言葉では
 厳しい事が書かれていますが、
 緩和措置のような抜け道がたくさんあり、
 何とでもなるのが現状です。
 
 さらに、現場のチェックはない。
 
 
 そのあたりをきちんと見分けられないと
 買ってから後悔します。
 
 
 断熱を、あとから改善することは、非常に困難です。
 
 
 
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2011年11月11日

事例425『壁内の湿気』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 しばらく休みが無い状態が続き、
 少しでも気分転換できないか、考えていたところ
 先日、急に検査のキャンセルが出て、半日時間が空きました。
 
 この時間、書類を処理する時間にあてると、あとが楽ですが、
 思い切って、愛車の大型オフロードバイクで、長野県の山へ出かけました。
 
 
 服装は、防寒ウエアの下に、さらにダウンを着込むなど、
 真冬の装備で出かけました。それでも、
 標高1000M付近は寒く、体が芯から冷えきってしまい、
 現在も、風邪気味です。
 
 途中は、ほとんど紅葉していませんが、
 2000Mを超える山の紅葉は、綺麗でした。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「壁内の湿気」
 _________________
 
 425

 
 
 ◆写真解説
 
 コンセントBOX、ビスのサビ。
 壁内が湿気ているために発生した。
 
 木が腐る恐れがある事例。
 
 
 ◆内容説明
 
 壁内の湿気は、木を腐らせたり
 鉄部をサビさせる。
 
 ビスのねじ山部分は、サビやすく、
 壁内結露などの有無を、確認する方法の一つです。
 
 
 昔のスカスカの家なら、湿気は滞留しない。
 
 最近は、長期優良住宅やフラット35Sの普及により
 気密が高くなる傾向にある。
 
 湿気を取り込んでしまい、逃げ場がない構造になっていると
 壁内が湿気る。
 
 
 ◆対策
 
 結露やカビの問題は、現在でも多く発生しています。
 
 設計に問題があることが多く、
 我が家が、実績のない、新しいものの実験台に
 ならないように注意したい。
 
 
 
===================

■(2)編集後記


 今週は、欠陥住宅で紛争中の方からの
 相談電話が多かった。
 
 原則、紛争に関する電話無料相談は、お断りしています。
 
 料金を取り、相談で儲けたい、わけでありません。
 いきなりの電話では、状況を把握できていなく、
 間違って内容を捉えられると、困るからです。
 
 
 それでも、助けを求めてきた人に
 冷たい対応はできないので、少しは話を聞くようにしています。
 
 
 また、電話相談だけでなく、新築、入居後問わず、
 何かあってからの依頼が多い。
 
 
 最近、20代前半の方が、新築検査を申し込んできた。
 働き始めてまだ数年、予算的に余裕があるわけではないのに、
 多めの回数を申し込まれました。
 
 
 話を聞くと、この方は身内が欠陥住宅を掴んでしまった経験があり
 
 ・あてにならない、業者寄りの第三者機関
 ・まったく機能していない建築士の監理
 ・完成してからでは手遅れ
 
 など、業界をよく理解されている。
 
 
 こんな方たちばかりなら、欠陥住宅をつかむ人は減るでしょう。
 
 
 情報発信の一つとして
 
 社団法人AJIAのHPで、欠陥住宅の動画が見れます。
 http://www.ajia.or.jp/tv.html
 
 
 
 
 
 
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iekensa at 12:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)結露